長期で持つことの最大のメリットは?
「長期投資」がいったい何年なのか?という話は、これまでいろいろな場面で出てきているのですが、結局個人の考えに深く関連するということになってくると思います。なので、ここではあえて期間を考えることはせず、各々が考える「長期」で見ていくことにしましょう。長期投資は短期投資に比べるとずっと長い期間をかけてお金を増やしていくものです。なので、気がついたら株価が数倍になっていたという可能性は否定できません。たとえば、長期を1年と判断する人の場合、実際に、右肩上がりの銘柄を見てみると、
チャートはマネックス証券より。
2008年の終わりに底を打ってからは、ずっと上昇トレンドになっています。こういった銘柄を何もせずに持ち続けることができれば、今頃は株価が3倍弱になっていることも。
ただ、これはあくまで結果論なので、途中で何が起きるのかはわかりません。リーマンショックのような出来事があれば、株価は一気に下がってしまいます。事実、上のチャートからもわかるように、リーマンショック後には株価が半分になっているのです。なので、こういったことに耐えられるのか?ということも、長期的な投資には必要な要素になってくるのは確かでしょう。
コツコツ積み立てでリスク分散
長期投資をするのであれば、毎月コツコツと買っていくという方法もあります。長い時間をかけることは、その分リスクの分散につながります。ここで言うリスク分散というのは、
株価が高いときも安いときも買えるので、結果的に安定した運用ができるという意味です。
積み立てのメリットとしてよく言われるのが「ドルコスト平均法」が使えるということ。たとえば毎月積み立てる場合、今月買うときの株価と来月買うときの株価は違ってくる可能性が高いので、少なくとも2回に分けることができれば平均の株価で買い付けができるという発想です。これが2ヶ月ではなくて、5年、10年となれば、その分平均値を取る期間が長くなり、長い年月をかければかけるほど、取得単価はより平均に近づきます。たとえば、ゆるやかな上昇トレンドにあるときには、買う年数が多ければ取得単価は上がっていきます。逆に下降トレンドにあるときには、買えば買うほど取得単価は下がります。
下降トレンドのときに買い続けることは、実はけっこう大変なことです。何が大変かというと、「気持ち」です。やはり、株価が下がっているときは気分もよくありません。途中でやめたくなることもあるのが正直なところだと思うのです。
でも、下がっている途中でやめてしまうのは、とてももったいないことだと私は考えています。なぜならば、トレンドは変わるからです。