6.予算(計画)と決算(検証)
家計と企業の運営は似た部分があります。経営者が従業員と共有できる明確な経営ビジョンをもち、長期的な展望に立った事業計画をもっている企業は、惰性や嫌々働く従業員よりも、活気に満ちて楽しそうにやり甲斐をもって仕事をしている従業員の方が多いです。事業計画に対して決算をした場合も、良い結果が出ていればさらに意欲を高めてより良い結果を目指し、悪い結果が出ても、きちんとその要因を分析・修正し、その失敗を成功の糧に変えていきます。
人生の地図とコンパス(ライフプラン)で人生の方向を、明確にもっている人と持っていない人とでは、貯蓄効率も大きく異なる
家庭においても、夫婦で話し合って、今後の目標や夢の実現に向けたライフプランやマネープランを立て、毎年家計の決算を行いながら、さらにその実現に向けて意欲を高めることができます。
逆に計画がないと、どうしてもお金の心配や不安が付きまといがちで、使っていいお金でも使ってしまうことに躊躇してしまいます。
毎日お金のことばかり考えたくはありませんね。人生計画を立てて、毎年一回だけ家計決算をしていくことで、それ以外の日はお金のことを心配したり、考えたりすることも少なくなります。計画に沿って蓄えに回すお金と使っていいお金も明確になるので、お金を気持ち良く使うこともできます。
7.人生設計(計画)に合った金融商品の活用
※ここで言う金融商品とは、貯蓄・保険・住宅ローン・投資信託などを指します。 「金融機関が売りたがっている金融商品」と「自分に合った金融商品」では、皆さんにとってどちらがいいでしょうか?例えば、保険などに置き換えると保険会社がセールスしてくる保険商品と、自分に合った保険商品です。私は「自分に合った金融商品」の方がいいです。
お金が増える家庭の夫婦は、やはり後者の方が多いです。その結果、保険や財産づくりなどでムリ・ムダ・ムラも少なくなります。
自分に合った金融商品をチョイスしていくためには、洋服と同じで自分のサイズを図らなければなりません。
何を図るかと言うと、ずばり3つのサイズです。「いつまでにお金を貯めればいいか」「いつまで保険での保障が必要か」という【時間】。「そのためにいくらずつ貯めていけばいいか」「いくら貯まればいいのか」という【金額】。そして生活や生き方、人生に対する【価値観】あるいは【優先順位】です。
ライフプラン(人生計画)やそのために必要なマネープランを持っている人は、そこから【時間】【金額】【価値観】が分かるので、自分サイズに合った金融商品の選択がしやすくなります。
逆に、そのような拠りどころや基準がないと、勧められるがままのサイズに合っていない、ツギハギだらけの金融商品に囲まれてしまいがちです。
皆さんは「お金が貯まる7ヶ条」のうち、いくつ実践できているでしょうか?