共働き夫婦のリタイア時期は、どう決める?
お互いのリタイアの時期をしっかり考えなくちゃね
その時には、お金の問題とは別に、2人で過ごされる老後の時間を以下のように整理して考えることをお伝えしています。
■夫と妻の年齢が同じ場合
下の図表中、水色部分は、健康でいられる期間、黄色部分は介護を必要とする期間、赤色部分は平均寿命を表しています。そして、緑色部分は、夫婦が共に健康でいられる期間を表しています。
夫と妻の年齢が同じ場合、60歳に夫婦が同時にリタイアし、夫が健康でいられる期間(12年間)は、夫婦で老後の生活を楽しむことができます。やがて夫が介護状態になると妻はまだ元気なので夫の介護をし、そして、夫が亡くなって以降は、妻も介護を必要とする状態になり、やがて寿命を迎えます。これは、平気寿命と健康寿命から読み取れる老後の姿ですが、あながち現実とかけ離れていないような気がします。
■夫が妻よりも年上の場合
夫が妻よりも年上の場合、夫が先に退職して、1人リタイア生活に入ることもできるのですが、多くの場合は、夫の定年に合わせて妻が早期退職する場合と、妻の定年に合わせて、夫が働く期間を伸ばすことを考える人が多いようです。
例えば、夫が妻よりも3歳年上の場合、夫が60歳で定年退職を迎えると同時に妻が57歳で早期退職をします。この場合、夫婦が共に健康でいられる期間は12年間になります。
一方、妻の定年退職に夫が合わせて63歳まで働く場合、夫が3年間長く働く分、老後の準備資金が増えますが、夫婦ともに健康で老後を過ごせる期間は9年で、働いた分短くなります。せっかく老後資金が増えても、2人で老後を楽しむ時間が少なくなってしまいます。
■妻が夫よりも年上の場合
妻が夫よりも年上の場合、妻は先に退職して、1人リタイア生活に入る。これが一般的なような気がしますが、他には、夫の定年に妻が合わせて働く期間を伸ばす場合、妻の定年に合わせて夫が早期退職をすることが考えられます。特に、男性は、早期退職に憧れを持っているように感じられます。
夫が早期退職をした場合、2人で健康に過ごすことができる時間は増えますが、その分、老後を楽しむために必要なお金は増えますが、逆に老後のために準備できるお金は少なくなります。
>>老後のために必要な資金は、老後を楽しむためのお金と介護にかかるお金に分けて考える