家計の管理はどっちがやる?
家庭は2人で一緒に築くもの
男女どちらでも、しっかりしているほうが管理するのが一番です。家計の内容は、お互いに把握しておくのがベストでしょう。おこづかい制などのルールは、結婚当初からスタートすることをおすすめします。そのうちになどと言って独身時代の延長を続けていると、1か月もするともう、自由度の低いおこづかい制には移りたくなくなってしまいます。
また、これは私見ですが、ほんの少しの「ゆとり幅」も必要だと思います。家計はきちんと管理すべきですが、きっちりしすぎてお互いの自由を縛りすぎると、家計管理そのものが楽しくなくなってしまいます。ちょこっとしたものなら(時々は)自分のやりくり次第で買える、くらいの自由があったほうが、生活の小さなストレス解消になります。パートナーのささやかな楽しみや喜びを大事にしてあげる、「優しさのある明朗会計」が大事ではないでしょうか。
共働きの家計管理
共働きの場合、相手を養う必要がないためか、家庭のためにお金を稼ぐ・貯めるという意識を持ちにくいようです。自分で稼いだお金は自分のお金だということで、「家賃や生活費を折半にして、残りは自分の自由なお金」という、夫婦別財布の家計も少なくありません。別財布はダメとはいいませんが、「お金は貯まりにくい」と思って下さい。
別財布がダメな理由
夫婦間で、損得を考えるのはおかしくない?
別財布でお金が貯まらない理由の1つは、自由度が高いためにお金を使ってしまうということ。これが最たる理由です。もう1つは、間違った平等・公平の考え方によって、相手よりも多く負担するのは嫌だという気持ちになってしまうこと。「自分が稼いだお金は自分のものだ」という意識を持ってしまい、家族のために進んでお金を捻出したり節約したりを、しなくなってしまうのです。
これまで実際に見聞きしたカップルの例ですが、2人の収入に大差があるのに、家計費としてそれぞれ同じ金額を負担するというルールにしたカップルがありました。また、収入に合わせて負担額を決め、負担額が少ないほうが家事全般を負担するというルールのカップルがありました。(当人同士がこれでよいなら外野が口をはさむことではないのでしょうけれども。)
一見、平等・公平なようですが、なんだか優しさや愛情を感じないルールだなと思いませんか? 収入に差があるのは必ずしも本人の頑張りが足りないからではないし、収入の少ない人のほうが仕事がラクだとも限りませんよね。こんなルールを平等と言ってしまうと、片方が病気になった時はどうするんだろうと心底心配になります。ともに助け合って支え合って生きていくんだという気持ちを忘れずに、2人が楽しく暮らせるルールを作りましょう。
結婚決めたら考えたいお金の話(2)のテーマ
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