よくあるシンプルなデザインでも…
以下の表示を見て下さい。 背景色が緑色で文字色は白色になっていますね。文章は問題なく読めると思います。
おそらく背景色は緑色で、文字色は白色に見えているでしょう。
このデザインを、すべてスタイルシートで記述しているなら何も問題はありません。 しかし、HTMLデザインとスタイルシートデザインを合体させて使っていると、 この記述は、特定の環境では「隠し文字」になってしまうことがあります。
HTMLとスタイルシートの混在デザインだと…
先ほどのデザインを、次のようなHTMLとスタイルシートで実現していると、ちょっと困った問題が起こります。
div.samplebox { background-color: green; }
<div class="samplebox">
<font color="#ffffff">ちょっとまずい例</font>
</div>
上記のソースでは、スタイルシートでボックス(=div要素)の背景色を緑色に指定しています。 しかし、文字色はHTMLのfont要素を使って白色に指定しています。
この場合、スタイルシートが読まれなかったとしたら、どうなるでしょうか?
スタイルシートが読まれなかった場合、背景色は白色のままですね。でも、文字色はHTMLで指定されているため有効ですから、文字色も白色になります。 つまり、背景色と文字色が同色になってしまって、文章は読めなくなってしまいます。
今時、スタイルシートに非対応のブラウザを気にする必要はないでしょう。 ですから、このような記述でも何も問題ないように思えるかも知れません。 しかし、ホームページを運用する上で重要な「検索エンジン」の存在を忘れてはいけません。
検索エンジンはスタイルシートまでは読まない
ホームページへのアクセスは、多くは検索サイトからのものです。 検索エンジンに適切に情報を拾われることで、より多くのアクセスが得られます。
その検索エンジンは、ウェブ上を巡回して情報を収集する際に、ページ中の文章だけを取得していきます。 そのためにはHTMLを読めば十分なので、スタイルシートまでは読みません。
検索エンジンにとって、色情報は意味のないものなので、どうでもいいのではないか?と思われるかも知れません。
確かに、検索エンジンにとって、文章が緑色で表示されていても、茶色で表示されていても関係はありません。 しかし、背景色と文字色が同色で表示されている場合だけは別です。