国内大手では、唯一5万円前後の低価格ノートパソコン「ネットブック」の参入が遅れていた富士通だが、2009年夏モデルでネットブックFMV-BIBLO LOOX Mが登場した。
国内大手では、ソニーは一般的な低価格ネットブックとは差別化を図っている物の、NEC、東芝は平均的なネットブックを昨年から販売しており、唯一遅れていたのが富士通だ。 富士通の場合、国内製造をアピールするなど、価格重視のネットブック参入には厳しかったが、今回のFMV-BIBLO LOOX Mは他のFMV-BIBLOシリーズとは異なり中国製となっている。
他社も含め、ほとんどの部分は機械が組み立て、人手が必要な部分でも、この道何十年のベテラン技術者が組み立てているとは限らない中での中国製品。食品関 連では記憶に新しいが、コンピュータ関連以外でも、中国の品質は低く、日本は高いとは限らない中で、中国製品の品質を気にする方もいると思う。
今回のLOOX Mシリーズでも、日本と同等の品質で製造管理しているとのことなので、品質や製品自体の出来は問題ないはずだが、そもそも、日本と同じ品質で作れるなら、 よりコストの安い場所で作った方がFMV-BIBLOシリーズをもっと安くできるのでは無いかという疑問も出てくる。 もちろん、すべて海外で製造するような場合、カスタマイズ対応が難しくなる、製造技術の差別化、国内の技術が途絶えてしまうというような問題もあり、海外 製造の全てがよいわけではないが、コスト重視の機種では今後海外製造が増えるようなこともあるのかもしれない。
国内大手メーカーが昨年参入したネットブックは、とりあえず出してみましたという物で、デザイン面などで台湾メーカーなどに負けていたが、富士通の今回の製品は、他のFMV-BIBLOシリーズとデザインを合わせており、デザイン面でも不足はない。
特に、カラーでは白や黒という無難な物ではなく、赤(ルビーレッド)をラインナップに加えており、店頭などで他社製品と並んだ場合に、目立つかもしれない。
大手メーカーが出そろい、台湾メーカーなども攻勢を弱めておらず、この夏のネットブック商戦は面白くなりそうだ。
FMV-BIBLO LOOX M