日本では、インターネットを選挙に利用することは制限されている。公職選挙法によれば、選挙運動のために法律で定められた文書図画以外のものを配ったり、掲示することは禁止されている。法律で定められた文書図書というのは、選挙になると街角に建っている選挙ポスターの掲示板だ。こういった、法律で認められている以外の文書図画はすべて禁止。その中にはインターネットのホームページやブログ、メールなども該当するというわけだ。

民主党は選挙活動のネット利用を解禁する方針だそうだ。となると、今年7月の参議院選挙からネット利用は解禁となるはず。ネット解禁で選挙はどのように変わるのだろうか。たとえば、有権者である我々の選挙行動に変わるのか、変わらないのか。

先行している取り入れている海外の例を、オールアバウト「インターネットサービス」ガイドの水上浩一氏に聞いてみた。

<a href="http://allabout.co.jp/gm/gt/35/">「インターネットサービス」ガイド・水上 浩一</a>

「インターネットサービス」ガイド
水上 浩一

「基本的に米国、イギリス、ドイツはネット選挙においてほとんど制限はありません。逆にフランス、韓国は数多くの規制があり、日本が今後、ネットでの選挙活動が解禁となった場合、特に公職選挙法の構成が我が国とよく似ており、同法でインターネット選挙運動に関し詳細に規制している韓国が参考になるだろうと言われています」

参考になる韓国というのは、インターネット、特にブロードバンド回線の普及率が高く、人口普及率では世界第1位だと言われている。その韓国の選挙とネットの事情について、同氏はこう説明してくれた。

「2002年の大統領選挙の時に、インターネット選挙運動の役割が大きく注目されるようになりました。出馬した候補者7人のうち、6人の候補がホームページを開設。それぞれのホームページには、例えば、政策、公約、遊説日程などが掲載され、記者会見や独自の映像プログラムが次々に掲載されるものもありました。

特に、当選した盧武鉉(ノ・ムヒョン)候補は、積極的にインターネット選挙運動を展開し、選挙運動の公式ホームページ以外に、インターネット・テレビ放送、インターネット・ラジオ放送のホームページも開設し、運動を展開。盧武鉉候補の発信するインターネット情報は、支持者の間で、インターネットを通じ更に広く伝達されることとなりました」

なるほど、日本もそれに近い状況になるということだろうか。しかし、選挙のネット解禁で言われることはネットを利用できる人とそうでない人との情報格差だ。

「選挙期間中に候補者がネットを利用できるようになったとしてもネットを使える人、使えない人の間に思った以上の差は生まれないでしょう。そして私たちにとってそれを利用するしないに関わらず、選択するための情報が増えるのは決して悪いことではなく、要はどの情報を選択するかがより重要になるだけです」

ネット利用が解禁されようが、されまいが、政策次第ということになりそうだ。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。