招待状の変遷
しきたりは残しつつもバリエーションが増えている結婚式の招待状 |
「嫁を取る」という結婚の形は、室町時代の武家の時代にさかのぼります。それまでは、婿入りに近い結婚制度だったのが、家を守る必要のある武家が台頭したことで、嫁入りに変わっていったのです。特に、武家の場合は家と家とのつながりを重視した結婚が多かったので、結納や新郎側での結婚式など、儀式もそれに影響されたものになりました。
と、古い話を持ち出しました。招待状というのは戦後、ホテルや結婚式場を利用するようになってからのものでしょうが、この「家」という考え方にかなり密接に関わっていますし、世代によって、結婚の考え方も異なり、ひいては招待状の内容に関する常識も異なるのです。
招待状というのはフォーマルな案内状であるべきなので、文章の形式が決まっていますし、封書で出すべきものです。デザインも古くは「寿」と金文字が入った、縦書きのものが主流でしたが、最近はデザインも様々で、横書きのものが増えています。結婚式のテーマやコンセプトに合わせて招待状を出すことで、ゲストも当日をイメージすることができるというメリットもあります。
また、現在では、家同士の結婚という感覚だけでなく、本人同士の結婚という感覚が強くなってきました。それに合わせて、招待状も親の名前で出すだけでなく、本人の名前で出す、または本人と親の両方の名前を入れて出すという形式も出てきました。これも、結婚式にお呼びするゲストの顔ぶれや、コンセプトに合わせて決めるわけです。
以下は招待状に関する過去記事です。参考にしてみてください。
■結婚式の招待状 作り方と送り方
■ペーパーアイテムの手作りは節約になる?