結婚前のしきたりとは?
結婚前のしきたり
<目次>
結婚前の挨拶のしきたり
最初が肝心……両家の親への挨拶
よくドラマで見る、相手の親への挨拶のシーンです。ドラマの場合は「娘はモノじゃない!」なーんて切り替えされていますが、そもそも日本では「お嫁にもらう」「もらわれる」が、古くから続く結婚の感覚なんですよね。
ここでしきたりを1つ。
もらう側がもらわれる側に先に挨拶に行く
日本では、お嫁さんは実家を「出て」、相手の家に「入り」ます。お婿さん側からすると、相手を自分の家にもらい受けるということになるわけです。そのため、まず男性が女性の家に挨拶に行き、その後で、女性が男性の家に挨拶(報告)に行きます。本来はこれが正しい順序です。
最近は、当事者2人の意思が尊重されるため、親への挨拶を済ませる前に会場を見て回ったり、結婚式のスタイルを決めたりと、準備を始める新郎新婦も増えているのですが、多かれ少なかれ、何かしら意見を言いたいのが親。勝手に事を進めるなんて、というクレームが付かないようにするためにも、親の同意を得てから準備を始めることをおすすめします。もし、既に準備を始めていた場合は、内密にしておく方が無難。
結納のしきたり
結納、会食……どのように行うかは両家で話し合って
ここでしきたりを1つ。
結納はもらわれる側の方法で行う
最近は、結納式を行わず、両家の顔合わせの会食のみの略式で済ませるケースが多いのですが、形態を決める際に、どちらの意見を尊重すべきかというと、もらわれる側なんです。方法も形態も、2人を中心に両家で話し合って、もし意見が分かれたら、新婦側の意見を尊重するということ。
ガイドがプロデュース会社にいたときのこと、別のプランナーが担当する新婦のお母様から、挙式の10日程前にお電話がありました。たまたま私がその電話を取ったのですが、ふたりの意向で結納をしなかったが、やはり嫁に出す側としては、きちんと結納を取り交わしたい、今週末に予約が入れられるレストランやホテルの個室などを紹介してもらえないか?というものでした。
挙式1週間前に結納!?とびっくりしたのですが、お嫁さんのお母様の心境って、皆さんこういうものなのかもしれないなと思いました。娘の門出は納得いく方法で。直前まで言い出せなかったのも親心なのでしょうが、直前でもやっぱりやっておかなければと行動したのも親心ですよね。親御さんの意見は必ず聞いておきましょう。
婚約記念品のしきたり
予算や準備の時期が気になる婚約記念品
女性から男性に対しては、時計やスーツが主流です。普段活用できるものを選ぶのが最近の傾向。品物を何にするかは、男性自身の希望を聞くことが多くなっています。
ここでしきたりを1つ。
婚約記念品は結納の際に交換する
婚約記念品は、正式には結納や会食の際にやり取りするのが一般的です。指輪などはそれより前に贈られるケースも多いようなので、指にはめていても構わないのですが、結納の際には一旦外してケースに納め、交換するようにしましょう。また、指輪はサイズ直しや文字の刻印など、すぐに手元に届くものではないので、直前に買いに行っても間に合いません。のんびりしている人も、1ヶ月前くらいにはジュエリーショップに行くようにしましょう。
「婚約指輪は給料の3か月分」なんてキャッチコピーが知られていますが、それは今や昔の話。30万円前後が平均相場になっていて、2人の経済状況に合わせて選ぶようになっています。最近は地金の高騰で指輪の価格が上がっています。婚約指輪だけでなく、結婚指輪も用意することになるわけですから、予算はよーく考えて選びたいもの。なお、男性に贈られる記念品の予算は、「半返し」といって、女性に贈られる品物の半額程度を予算とすることが一般的です。
両家の関係が始まるのは、この婚約に至る時期。ここをビシッと決めて、親御さんの信頼を得れば、その先の結婚式の準備も進めやすくなります。2人の最初の一歩、頑張ってくださいね。