「ボァトゥン」との店名通り、蓮に彩られたタイ料理店
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駅前ビルとはおもえない雰囲気のある店内
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2009年6月20日、関内駅北口に
タイ料理店「ボォアトゥン」がオープンした。
店名の「ボァ」は“蓮”を意味する通り、店内には食器をはじめとするさまざまな装飾品が、蓮の花で彩られている。(ちなみに、“ボアトゥン”の“トゥン”は、本当は“トーン(金の意)”にするつもりだったのが、手違いで“トゥン”になってしまったとか。これもご愛嬌だと思える雰囲気がこの店にはあるんですよ。これがまた)。
さて、この店、何がよいのかというと、まずは駅からものすごく近いということ。なんと、関内駅北口改札をでて徒歩30秒ほどのところに店があるのだ。ほとんど駅ビルといってもいいくらいの場所である。とかく、そのような場所に位置する店だと、味のほうはどうなの…?と疑ってしまいたくなるのだが、その点ここは大丈夫。
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量、味とともに食べ応えあり。深い味わいが楽しめる「カオソイ(ココナツカレーラーメン)」スパイスやハーブを比較的ふんだんに使っていて、どの料理も基本的に香りが高い。見ためもいい。食べていて楽しくなる、そんな料理が多いのだ。
特にカオソイ(タイ北部の名物麺)は、濃厚でガツンと力強い旨みがあり、食べた後もふわっと口と鼻に香りと旨みが余韻として残り、ボリュームは満点。
聞けば、ベースとなるカレーペーストは自家製ではないということだが、料理人のセンスで、このペーストに多くの材料を加えて仕上げているのだという。ベースを使い、画一的な味だと感じさせないバランスのよさは、いやはや、さすがというべきであろう。
カオソイは濃厚な味を好むひとから、すっきり傾向の味が好きなひとなど、ひとによって美味なるポイントが異なるところだが、ワタシはここのカオソイの濃度は好み。濃厚だけれど、するすると胃におさまる軽快さがいいのだ。
パッタイは自分好みの調味料で味を調えて!
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辛くないタイの代表的な料理「パッタイ(パッタイ)」カオソイを食し、料理人と美味しいと思えるポイントが似ているのかとおもったら、なんだか嬉しくなったので、パッタイ(タイの焼きそば)も頼んでみると、全体が全然油っぽくなく、サラリと軽い口当たり。麺はプリっと適度な弾力。野菜もしゃきしゃき。
味もパッタイにありがちな甘すぎる味つけもなし。比較的薄めの味つけだ。人によっては、薄すぎると思われるかもしれないが、タイは麺料理に各々好みの調味料を加え、自分好みの味に仕上げる文化が根づいている国。この店のパッタイも、味を弱めに仕上げているのはその計算からであるという。
味が弱めだからといって、決して旨みがないというわけではないですよ。満足感は十分。ナンプラー(魚醤)、粉唐辛子、酢(唐辛子入り)、砂糖を好みで加えて、ちょうどいい味になるという、嬉しい計算がなされているのだ。