エスニック料理/食にスポットをあてた旅

<世界の食紀行>ブルガリア編【1】(2ページ目)

ブルガリアへ食の旅に出かけようとしたきっかけから始まり、どんな人たちと知り合い、どんな食に出会ったのかを交えながら、ブルガリアの国をご紹介。

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

ブルガリアってどんな国?


羊を放牧させるために移動させる田舎町の朝の光景

ブルガリア共和国は、南はギリシャとトルコ、南はルーマニア、西はマケドニアとセルビア・モンテネグロ、東は黒海に接するバルカン半島の東部に位置する国。日本の3分の1ほどの面積をもち、人口は神奈川県と埼玉県の中間の770万人くらい。

芸術の街プロヴディフでは街のあちこちの壁に絵が描かれている。国土の中央には東西にバルカン山脈が走り、この山脈を境に南は温暖な地中海性気候、北は冬冷え込み夏暑さが厳しい気候と、大きく2つに分かれている。実際にバルカン山脈をバスで越えたときは、その違いがおもしろいほどに体感できた。
そうそう、バルカン山脈といえば夕日。山脈に沈むと夕日がとにかく美しかった!夕日に見惚れていて、写真におさめられなかったことが、ホントに悔やまれる・・・。

ブルガリア料理って?!

さて料理。ブルガリアは、「ヨーロッパの火薬庫」といわれたバルカン半島に位置し、様々な国の影響を受けていることもあり、料理もひと言では言い尽くせないほど多彩だ。ブルガリア料理の特徴を強いていうならば、チーズやヨーグルト、パンを主とした遊牧民の料理に、ギリシャ、ロシアなどの料理が融合されたとでもいえようか。

屋台料理として有名なひき肉の炭火焼「ケバブチェ」と「ビーンズサラダ」。ハーブやスパイスなどをたくさん使うのだが、けっして辛すぎずクセもない。ブルガリア料理ってどんな味?と聞かれたら、日本でいう「洋食の味」と答えるのが一番しっくりとくるかもしれない。トマト、なす、ピーマン、じゃがいもなど日本でおなじみの野菜をとにかくたっぷりつかい、「煮る」「焼く」という調理法がほとんど。とても食べやすい料理ばかりだ。しかしながら、ブルガリア料理にはあっと驚く調理術があったり、日本ではあまり馴染みがない「チューブリッツァ(英名Savory)」というハーブを多用したりと、洋食の味とは一線を画す料理がたくさんある。

驚くことがたくさんあったブルガリア。さて、なかでも一番印象深かったことは?!次のページへ!
壁画
ケバブチェ&豆
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