お洒落なスポットとして名高い広尾と、繁華街六本木に隣接する街、麻布十番。この街はとても不思議な街だ。時代に迎合することなく、頑固一徹に貫く昔ながらの店とこじゃれたダイニングバー、各国料理店・・・さまざまな味が渾然一体となって存在している。
店だけではなく、街を行き交う人もそうだ。Tシャツに短パン、サンダルのいかにも地元住民という人もいれば、外国人も多いし(特にスターバックス)、スーツをビシッときめた人も見かける。
ひとは、飽きやすいのにいつまでも変わらない安心感も求める不思議なところがある。その加減は難しいところだが、麻布十番は下町情緒と新しい風がうまく調和した、人に安心感と刺激を与えてくれる街ではないかと思う。
私がこの街でまず頭に浮かぶ店といえば、韓国料理店。近くに韓国大使館があるからか、この辺りには韓国料理店が本当に多い。他国の大使館も多いのだが、なぜかみな六本木や西麻布、麻布台あたりに店を出す。なぜこの街には韓国料理店ばかりが店を構えているのだろうか。何故?いつもそう思っていた。
店頭にはタイ式三輪車“サムロー”が無造作に置かれている |
というのも、最近このあたりにはあまり訪れることがないからだ。確かに軒を連ねている韓国料理店には惹かれる。でも、値段が高いこともあり、一度訪れたら何となく満足してしまって足が遠のいてしまうのだ。家庭的な雰囲気で味も満足できる店なら他にもある、そう思ってしまって・・・。
スタイリッシュな店 THAI CUISINE 「サムロー」
センスのよいタイの調度品で統一された店内はまるで隠れ家 |
店内は、カウンターのみの1階と24席あるテーブル席の2階に分けられており、2階には快適なテラス席がある。テーブルや椅子、さりげなく置かれている調度品は、すべてタイから直輸入したもの。決して広いとはいえない店内だが、薄暗い照明と重厚感のある家具がまるでリゾート地の隠れ家を想わせ、寛げる空間が広がっている。
客は外国人だけのグループ、日本人と外国人のグループなど、外国人率が高い(昼間は日本人が断然多いが)。
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