今回の旅は、田舎にある庶民の家にホームステイして素朴な暮らしに出会い、中流階級のお宅や街中の食堂で料理を教わり、市場の喧騒を渡り歩き、焼き物の町で歴史に触れてきました。
自然と動物とともに生き、人々が熱心に働く姿が印象的な田舎町と観光客向けのレストランやインターネットカフェが増え続ける首都カトマンドゥ。
街並に違いはあるけれど、どこへいってもくったくのない笑顔と穏やかな心が迎えてくれ、いつのまにか時間の流れを忘れてしまう、ゆったりとした空間がそこにはありました。
ネパールの食について
民族によって違いはありますが、基本的に食事は朝夕の2回。
早起きのネパール人は朝夕それぞれの合間に“カジャ”という軽いおやつを食べます。
朝食前のカジャはだいたい甘いお菓子とチャイ(甘~いミルクティー)、夕食前のカジャはモモという蒸し餃子やインドのパン、ダルスープ、タルカリ(野菜のおかず)などを食べたりするので、実際には1日4食。
日常食は “ダル・バート・タルカリ”という定食が一般的です。平たい器にバート(ご飯)を盛り、ダル(豆のスープ)をかけてタルカリ(野菜のおかず)や肉や野菜のカレー、アツァール(漬物)などを添えます。
名前通り、ご飯とダルスープがメインの定食で、おかずは日替わり。
ほとんどの家には冷蔵庫がないので、毎日市場に行ってその日に一番新鮮で安い野菜や肉を買って作ります。
ネパールというとスパイシーなイメージがあるかもしれませんが、インド料理に比べてスパイスと油が控えめであっさりとした味。
塩味は少し強めですけど、ペロリと1杯は軽く食べられてしまうから不思議。
なくなったら好きなものを好きなだけおかわりして食べる、これがネパール定食の身上。(レストランに行って何杯食べても値段はおなじです)
男性はもちろんのこと、女性も軽く3~4杯は食べてしまうんですよ!これにはちょっとビックリ。そのかわり、女性は年齢とともに横に大きくなっていました、、、。
料理は神聖な手とされている右手をつかい、ごはんにおかずを少しずつ混ぜながらいただきます。肉のかたさや野菜のぬめり、料理の温度を体で感じることができて手で食べるのはやっぱりおいしい。
最初にもいいましたが、他民族国家ネパールの料理はひとことでいいきれないくらい種類が豊富です。
ほかの民族には見られない洗練された料理やパンを食べるネワール族の料理、スープ麺や炒め麺、蒸し餃子などチベットの近くに多く暮らし中国の影響を受けたシェルパ族の料理、インド料理の影響をうけた民族の料理などなどたくさんあります。
多彩な料理に溢れたネパール料理。その魅力にすこしでも触れていただけたらと思います。