でも、教育の専門家から見ると「クレヨンしんちゃん」には子育てのヒントがたくさん詰まっているとのこと。2006年12月にクレヨンしんちゃんも登場して、東京大学大学院教授の汐見稔幸先生のセミナーが開かれました。「クレヨンしんちゃん」の子育て術を探ります。
母の前で平気にするいたずらは、信頼感のあらわれ
子どもに見せたくない番組ナンバー1になったこともある「クレヨンしんちゃん」。(C)臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日 |
しんちゃんのように親の前でいたずらされると、親はイラッとするわけですが、子ども自身その反応を楽しみながら、親に愛されているという実感を味わっているとのことでした。
『子育てにとても大切な27のヒント―クレヨンしんちゃん親子学』著者/汐見稔幸&野原しんのすけ一家 |
近所のおばさんに甘えられる信頼関係
しんちゃんは近所のおばさんとよく話しをしたり、甘えることがあります。「昔の子育てと違って、紙おむつがあったり、病院にもすぐに行けたり、いろいろと便利になっているはず。でも、昔は一人のお母さんが5人も6人も子育てしていたのに、現代では1人、2人を育てるのも大変です」と汐見先生。
家事は大変でも、育児は地域社会にゆだねられる部分も多かった一昔前。地域社会に上手に放牧して育てることで、子ども自身もいろいろな人間がいるということ、相手とコミュニケーションをとることなどを学んでいくことができ、親自身も子どもとの密室感から解放されることになるとのこと。
クレヨンしんちゃんのアニメにちりばめられている子育てのヒント。そのまま取り入れるのは無理でも、ヒントを上手に参考にして我が家流に取り入れてみるといいですね。
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