過去の心の痛みと冷静に向き合う
心の問題は、その理由が正確に分かれば、7割解決しているもの。原因を自覚して初めて、自分の小ささと個性を知り、「もっと視野をひろげよう」「自分を大事にしよう」と思える |
「結婚はしたいけど、どこかで男の人は、どうせ裏切るんだっていう気持ちが消えなくて。男の人と1対1で真剣に向き合うのが苦手なんだよね。軽いノリで付き合えそうな人や、どこか現実味のない相手を好きになっちゃう」
しかも、しばらくちゃんとした恋をしていなかったN美は、恋に恋するような乙女なテンションも加わって、まるでアイドルを好きになるみたいに恋をする。男性にとっては、息苦しい存在になっていたのかもしれない。
みんな自分が思うよりも過去の恋愛経験で傷んでいるし、無意識にアンバランスになっているものだと思う。必要以上に心の傷をほじくりまわす必要はないけれど、心のパンドラの箱にしまいこんでいる過去を知ることは、今の自分を知り、幸せな未来を作ることになる。
過去を乗り越え、今を変えるための棚卸しのやり方
とはいえ、なかなか、そのパンドラの箱を自ら開けるのは難しい。パンドラの箱を開けるコツは、ドラマのプロデューサー目線を持つこと。自分の恋愛については、どうしても渦中の人になってしまうものだけれど、そこは冷静に。一歩引いて、テレビドラマや映画を見ているように、自分の恋愛を眺めてみる。
『SEX and the CITY』で言うならば、自分は、キャリーのような恋愛恐怖症気味の恋愛依存症なのか、それとも、シャーロットのような結婚願望に振り回されているタイプなのか。はたまた、恋愛から縁遠い、『ホタルノヒカリ』のような干物女なのか――。
ドラマと異なるのは、そのままの自分で都合のいいハッピーエンドは訪れないというところ。大切なのは、単に感情移入するのではなく、自分の過去の恋愛遍歴と照らし合わせて、客観的に分析してみること。冷静に、自分のトラウマや問題点を知れば、そのままの自分で進んでいったら、未来の自分の姿も見えてくるはず。
その未来を変えたいなら、過去とは行動パターンを変えることしかない。