平和な草食男子より、刺激的なトラ男好き
永作さんが自身の転機としてあげる作品のひとつ。他には、『好きだ。』など。いずれも30代に突入してからの作品ですね。 |
でも、単なる独りよがりの思い込みではなく、お互いが男女として惹かれあうもの、もしくは、人間として引きあうものを感じた相手ならば、友達にせよ、仕事仲間にせよ、言葉では定義できない関係でもいいから、“置いておく”“熟成させてみる”という余裕が必要なんじゃないかと思う。
人間関係だけでなく、すべてにおいてそうだけど、答えを白か黒に決めつける必要はなくて、グレーがあってもいいし、それは大人の楽しみ(苦しさも含めて)なのだから。
永作さんは、縁の力を信じていたからこそ、関係性を熟成させることができたのではないかと思う。
次に、相手選び。伴侶となった内藤さんは、映像作家として華々しい受賞経歴と、2度の結婚歴がある。モテそうな職業とルックスにOLの友達は「草食系男子とは正反対のトラ男だよね? 恋愛するには楽しそうだけど、長年、付き合うのが大変そう」と。ちなみに、トラ男とは、最近私の周囲でよく使われている言葉。仕事にも恋愛にも人生にも貪欲なオレ様男のことを指す。
たしかに、経歴だけ見れば、トラ男風だけど、内藤さんのブログを読んでみると、単なるオレ様男ではない、心の機微のある肉食男子のように感じられた。そして、草食にはないエネルギーを持っているからからこそ、現在進行形で深化し続ける同世代女優と波長があったのだろう。(2度も結婚するって、勇気も力もあるし、見方を変えれば、ピュアなことなのかも)
それに、そもそも最初から、扱いやすいだけの草食系男子を永作さんは求めていなかったのだと思う。
その理由は?