クリスマスに確信した想い
1人で過ごしたクリスマスが自分の本当の気持ちに気づかせてくれました |
直美さんはクリスマスの夜、彼のアパートに行き、その寂しさを手紙に書いて、ツリーのもとに置いてきました。もちろん電話では話していましたが、そばにいない寂しさは埋めようがありません。
そんな思いが手紙から伝わったのでしょう。日本に戻ってその手紙を読んだスコットさん、必死でこらえている様子でしたが、ふざけておもちゃのサングラスをかけた下の目は、相当ウルウルしていたようですよ。
父の心配
年があけて2007年。スコットさんに、ある選択を迫られる時期が近づいていました。彼は政府の JETプログラムで「外国語指導助手」=Assistant Language Teacher(略してALT)として来日しましたが、その在留資格が夏に切れてしまうのです。既に最長期限の3年目となっていたので、それ以上延長することはできず、任期終了後は帰国するか、日本に残りたいならば新たな就職先を探して在留資格を申請し直す必要がありました。ある時、直美さんのお父さんが1人でスーパーに買い物に行った際に、偶然、スコットさんの生徒たちが話していることを聞いてしまいます。それは、スコットさんがもうすぐALTを辞めるという話でした。
お父さん、当然、心配します。
「仕事はどうするんだ? 食べていけるのか?」
「日本にいられるのか? 直美はどうするんだ?」
これは直美さんに直接聞いたこと。
「向こうに行ったら、何かあった時、すぐに行ってやることはできないんだぞ」
これはお母さんに話していたことだそうです。
お父さんのご心配ぶりが、伝わってきますね。
そして、将来住むかもしれない国を見に行くことに……