異文化適応にも「鈍感力」が活躍
■パートナーの家族とのつきあい
“いい嫁”と思われたい ← 日本的な価値観にとらわれ過ぎないようにしましょう。そんな概念がない国もあるのですから。その気持ちがいつも根底にあって行動をとっていると、何かと疲れるだけです。
「家族に受け入れられたい」と思って、何事にも頑張り過ぎ ← その思いは大切です。でも何事もそうすぐにはパーフェクトにできません。家族の言葉や視線には多少鈍感になって、時間をかけてやっていきましょう。日本であなたのご家族と同居しているパートナーにも、そう伝えてあげてください。
■生活環境、地元の人とのつきあい
言葉が堪能ではない ← 少し開き直りましょう。「私はここで生まれ育ったわけじゃないから、できないのが当たり前」くらいに考えて、周囲の人の反応をいちいち気にしないことです。
言葉を間違えて笑われる ← 外国生活では本当によくあることですね。それがトラウマになって、以降話すのが怖くなり、引きこもりがちになるきっかけとなってしまうことも……。笑われること、またそういうことを笑う人たちに対しては、徹底的に鈍感になりましょう。
「ノー」の言い方に傷つく ← 日本人にとっては、相手からそっけなく「ノー」と言われると、拒絶されたように感じてしまうものなのです。でも、相手にそんな気はない場合も……。ただイエス・ノーをはっきり言う文化なだけなんですよね。だから鈍感力。「ノー」の意味そのものだけを受け止めておけばいいのです。
ほどよく「鈍感」であろう!
渡辺氏の『鈍感力』は17の章から構成されています。
各章でそれぞれ「なるほど~」と思わされるエピソードが出てきますが、私がいいなあと思ったのは次の一節です。
「鈍感も過ぎては困りますが、ほどよく鈍感でありたいと願っている人は多い。」
(『鈍感力』 「其の九 結婚生活を維持するために」より)
この「ほどよく」が大事なんですよね。あんまり鈍感過ぎるのも考え物だということです。特に、日本在住でパートナーが外国人というカップルは、パートナーの様子を日頃からよく見ていて、サポートしてあげないといけませんから……。鈍感だったら、心の悩みなどには気づいてあげられないでしょう。
「パートナーの素振りには敏感たれ。しかし、異文化ストレスを軽減しうまく適応するためには、時にほどよい『鈍感力』を発揮しよう!」
これが国際結婚した人に必要な「鈍感力」と言えるのではないでしょうか。
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