昔は花嫁の父が挙式費用をすべて払いました。しかし、この習慣は今はもうなく、両家で相談して折半にするなどの方法をとっているそうです。最近は結婚式自体が多様化され、ジミ婚にする人もいるので、その割合はケース・バイ・ケースだそうです。
さらに、昔は花嫁が特定の物を家に持ち込むのがしきたりでした。たとえばイニシャル入りのベッド&リネン、キッチンタオル、テーブルクロスなどです。さらに持参金も持っていったそうですが、これらはいずれも現在ではあまり行なわれていないそうです。
なんだか新婦側ばかり払っているようですが、その理由は、結婚してからは彼女はずっとご主人サイドから食べさせてもらうから、なんですって。花婿側は1人家族が増え、花嫁側は1人減るのでお金がかからなくなるから、だそうです。決して豊かではなかったスイスという国の、合理的な考え方だったのだろうと思います。
●カップルへのプレゼント
新郎新婦へのプレゼントは、カップルが欲しい物のリストを作って、リストが欲しい人に送るのだそうです。そのリストは、最初の人が見てチェックしたら、次の人に送られます。そうすると欲しくない物をもらったりすることがなくなるわけですよね。
最近では、デパートがこれをビジネス化し、カップルがカタログからリストを作というような「ブライダル・サービス」をしているところもあるそうです。
超現代バージョンですが、郵便で「結婚しました。私たちにプレゼントしたい方は、旅行クーポンか銀行への振込をお願いします」というお知らせを送ったカップルが、実際にいたそうです。ジョークかと思ったら、本人たちはシリアスだったのですって。ちょっと驚きですね。
いかがでしたか、チューリッヒの結婚式。セレモニー・スタイルが多様化している点は日本と同じです。伝統的な慣習よりも、自分たちの価値観を大事にしたいというカップルが増えているのでしょうね。