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BEAR PONDのX’masは「ジブラルタル」!(2ページ目)

クリスマスシーズンを迎えたBEAR PONDに、高さ2.5mの本物のモミの木と、極上のオリジナルドリンク「ジブラルタル」が登場。美しいクリスマスツリーを眺めながら、幸福な立ち飲みタイムをお過ごしください。

川口 葉子

執筆者:川口 葉子

カフェガイド

ジブラルタルの写真
ここでしか味わえないジブラルタル。ラテアートは左右対称に描かれたハート型。

ジブラルタル、3つの風味の秘密

田中さんが披露するジブラルタルは、ニューヨークのコーヒーシーンをリードする「Gimme! Coffee」直伝のレシピ。ネーミングは、このビバレッジに使われるLibbey(リビー)社のグラスの名称「ジブラルタル」に由来します。

完璧な左右対称ハートが描かれたジブラルタル。ひとくち飲んでみると、ガツン!とエスプレッソの快いパンチが襲来しました。しかし、次のひとくちからはもうキャラメル風味に移行し、飲み進んでいくにつれてこっくりしたミルクの風味が立ちあがってくるのです。

小さなグラスの中で、3つの味わいが奏でる驚きのハーモニー。BEAR POND流ジブラルタルのポイントは、3つの要素の「大人のバランス」だと田中さん。空気の冷たい夕暮れどき、淡いキャンドルの炎が揺れる店内でいただくのに最適の美味なる一杯です。

コーヒーの小さな奇跡

余談ですが、体質的にコーヒーが全く飲めない女性が、BEAR POND espressoから漂う香りに強く惹かれてしまい、周囲の人々が制するのも聞かず、どうしてもここで飲む!と主張して田中さんにスペシャルラテをオーダーしたのだそうです。

彼女のために田中さんが作ったのは、エスプレッソは3滴だけ、残り98パーセントはミルクという特製ラテ。3滴のエスプレッソにミルクを注いで神ワザ的ラテアートを施すと、奇跡が起こって、コーヒーを受けつけないはずの彼女がするすると飲めてしまったとか。

「そんなラテ、田中さんの技術がなければ作れません」とは、このエピソードを私に話してくれた某ラテアートチャンピオンの弁。
生まれて初めて、自分だけのために描かれたラテアートを飲み干す彼女の気持ちを想像すると、私の心にも温かな灯がともるようです。

たった 4週間だけ店内を彩るクリスマスツリーを眺めながら、立ち飲みで楽しむジブラルタルは、わずか350円で手に入れられる最高の贅沢かもしれません。
そんなことを考えていたら、大荷物を抱えた常連さんが「今晩泊めてください…泊まるとこないんです…」と冗談を言いながら入っきて、店内はまた新たな活気と小さな笑いに包まれました。

shop data

※BEAR POND espressoの詳細記事はこちら

BEAR POND espresso(ベアーポンド・エスプレッソ)
【住所】 東京都世田谷区北沢2-36-12
【TEL】 03-5454-2486
【OPEN】 9:00~18:30 
【CLOSE】 火曜日 ※豆の状態によってはオープンする場合もあります。
【MAP】 Yahoo!地図情報

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