カフェ/京都のカフェ

好日居(こうじつきょ)…京都・岡崎(2ページ目)

平安神宮近くのひっそりした路地に、大正時代の一軒家を美しく改装したカフェがあります。中庭の風鈴の音も涼しげに。極上の岩茶と季節感豊かなおもてなしで、京都の旅に心うるおうひとときを。

川口 葉子

川口 葉子

カフェ ガイド

ライター、喫茶写真家。著書に『東京カフェ散歩 観光と日常』『京都カフェ散歩 喫茶都市をめぐる』(祥伝社)、『街角にパンとコーヒー』『東京の喫茶店 琥珀色のしずく77滴』(実業之日本社)他多数。雑誌、Web等でカフェやコーヒー特集の監修、記事執筆多数。Webサイト『東京カフェマニア』主宰。

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好日居の写真

大谷石のえんがわに座って

現在では左官業の人々さえ三和土(たたき)の作り方を知らないことが多いといいますが、横山さんは自ら三和土作りの教室で学び、好日居の玄関の土間を友人とともに叩いて仕上げました。

靴を脱いで家にあがった人をまず迎えてくれるのは、胡桃色をした古いオルガン。右手の板張りの部屋は、白い漆喰の壁に自然光の差しこむギャラリー空間。
左手の仄暗い和室は日本古来の自然塗料、柿渋と紅殻を用いて、壁や天井を美しい色彩に塗りあげています。

好日居の写真

坪庭に面した広いえんがわは、「シルクロードの間」とでも呼びたくなるしつらえでした。床に敷きつめられているのは、横山さんがわざわざ栃木県大谷まで出向いて採掘を手伝った大谷石。その上に、現代ヨーロッパからユーラシア大陸を横断して古墳時代の日本まで、隊列を組んで遙かな時間と空間を旅してきたという趣の調度が並びます。

絨毯の上に腰をおろして、横山さんが青空を求めてウズベキスタンを旅したときに出会ったという青いうつわで、抹茶とお菓子をいただきました。静かな時間が一滴、枝を離れてしたたり落ちるのが見えるようなお茶の味わい。

▼開かれたばかりの扉

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