夏のお楽しみ、トコロ天
トコロカフェの夏のスイーツですから、もちろんトコロ天!(写真下右・700円) いくつもの素敵な発想を組み合わせたまったく新しいトコロ天で、お箸を使っていただきます。これについては近日発売の拙著『カフェとうつわの旅』(青山出版)の中に詳しく書きましたので、ここでは通年楽しめるスイーツ「浮島」をご紹介させていただきますね。
アフォガードのトコロカフェ流「浮島」
カフェでおなじみのシンプルなアフォガードは、アイスクリームの上からエスプレッソを注いだドルチェですが、トコロカフェでは、自家製のミルクジェラート単独のおいしさも堪能していただきたいと、ジェラートの周囲にそっとエスプレッソ、もしくは抹茶を注ぎ入れるスタイルで提供しています。
その姿を海に浮かぶ小島に見立てた粋な命名は「浮島」。(650円) 抹茶版とエスプレッソ版の2種類が用意されています。
「上から注ぎかけずに周囲に注げば、ジェラートだけでも味わえるし、周囲の抹茶かエスプレッソに少しだけ浸したり、どっぷり浸けて食べたりと、好きなように変化をつけて楽しめますから」と上村さん。食べ方はお客さまがご自由に、というスタイルなのです。
なんと上村さんは浮島のためのうつわまでイメージし、それを石川県小松市在住の陶芸作家、岡田直人さんにイラストで伝えて、特別に造っていただいたのだそうです。
「このうつわであれば、最後にすべてが溶けて混ざりあったミルクコーヒー(?)を、お抹茶のようにうつわを抱えて飲み干すこともできます。お客さまの中には浮島の抹茶をオーダーなさって、真っ白なミルクジェラートの上に、抹茶でパンダの顔を表現されている方がいらっしゃいました。その名も『濃茶パンダ』!(笑) 浮島のシンプルな奥深さ、と自分でも嬉しくなりました」
トコロカフェの白いうつわは、全て岡田直人さんの作品。上村さんと岡田さんのギャラリー季の雲における不思議な出会いについては、上村さんの日記の「story」と題したページに詳しく綴られています。