お茶の本質とは
茶道の本質は不完全なものを尊ぶことにあります。
完全なものが存在しないように
人生と呼ばれるこの場所もまた、思うにまかせないもの。
ままならない日々を行き生きながら、心を澄ませて
「せめて私にできることをやりとげてみよう」と
やわらかな挑戦を試みること。
それこそが茶道の精神なのです。
(抄訳・川口葉子/写真・藤田一咲)
喫茶時間をより深く味わうための一冊をご紹介します。岡倉天心の名著『茶の本』に現代のカフェのスパイスを加えて表現したヴィジュアルブック。百年の歳月を越えてなお、天心の言葉は刺激的な洞察に満ちています。