カフェ/六本木・麻布・白金のカフェ

high-kyo(ハイキョ)…麻布十番

築40年以上のビルの地階に古道具屋・ギャラリー・カフェと3つの顔を持つ、美しく廃墟めいた空間があります。古いモノたちの持つ豊かな質感に触れに行きましょう。

川口 葉子

川口 葉子

カフェ ガイド

ライター、喫茶写真家。著書に『東京カフェ散歩 観光と日常』『京都カフェ散歩 喫茶都市をめぐる』(祥伝社)、『街角にパンとコーヒー』『東京の喫茶店 琥珀色のしずく77滴』(実業之日本社)他多数。雑誌、Web等でカフェやコーヒー特集の監修、記事執筆多数。Webサイト『東京カフェマニア』主宰。

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ハイキョの店内写真

廃墟めいた古道具ギャラリーカフェを訪ねて

廃墟の骨董品古びた建物の半地下にひろがるほの暗い空間。小さな木枠の扉。低い天井の下に並ぶ、歳月を経てくすんだ風合いに変化したモノたち……好きなひとにはたまらない磁力を帯びて眼にうつる場所です。

古道具屋、ギャラリー、カフェと3つの顔をあわせもつhigh-kyoは2003年4月、麻布十番のはずれにオープンしました。店内にところ狭しと並んでいるのは「昭和30~40年代」を鍵として集められた家具や雑貨の数々。
けれども、high-kyoが模索しようとしているのは、単なる古道具屋でもギャラリーでもなく、もちろんカフェにもとどまらない「何か」であるように思われます。その着地点はどこにあるのでしょうか。

今回は、この独特の空気が漂うお店の魅力をご紹介しますね。


築40年以上のビルの年輪

high-kyoは昭和39年に建設された「太郎坊ビル」の地階にあります。ある時期は物置として使われたり、ある時期には飲食店になったりと、何十年ものあいだに小さな店が入れ替わり立ち替わり入居して、この地下空間にさまざまな記憶を堆積してきました。

high-kyoのオープン直前の姿は、2軒並んだ小さなスナック。high-kyoはその2室の壁を抜き、ひとつにつなげて誕生しました。カフェ部分に残されている木のカウンターは1970年に作られたものだそうで、言われてみればなるほどその時代の匂いがするようです。

次のページで、オーナー千村幸弘さんにうかがった”廃墟”観や、お店で扱うモノ選びの基準についてお伝えします。

ハイキョの入口写真

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