注ぎ口をつぶしたポットで
コーヒー専門店で見かけることのある、注ぎ口をカスタマイズしたドリップ用のポット。ここjua cafeのカウンターに置かれたカナリアイエローのほうろうのポットも、お湯のしずくが落ちる先端が思いきり細く改良されていました。
「ポット本来の注ぎ口のままでは繊細なドリップができないので、大工さんにお願いしてつぶしてもらいました」
jua cafeのコーヒーはブレンドではなく、ストレートのキリマンジャロ。豆はくぐつ草と同じコクテール堂から仕入れています。
「キリマンジャロの中でもタンザニアに限定し、ダークロースト(深煎り)の豆を選びました。キリマンジャロといえば一般的には酸味系のおいしさを連想すると思いますが、ダークローストに焙煎することによって、苦みが酸味を包みこみ、深みがあると同時にキレの良い味になっているのです。めりはりがあるのだけれど、あきのこない味だと思います」
パプリカとトマトの魔法に魅せられて
メニューには煮込み料理各種や、季節のスイーツが並んでいます。「おいしいものを作るときに妥協したくない」というお料理好きの近藤さんが特に注目しているのが、パプリカとトマトの相性の良さ。トマトを煮込むときにパプリカを加えると、甘みとフルーティーさが増すといいます。そのパプリカも、焼き網で真っ黒に焼いてから皮をむき、煮こみのお鍋に加えるのがおいしさの秘訣なのだとか。
しっとりしたチョコレートケーキは、みごとなコクと重量感。カカオたっぷりのチョコレート生地の中に芳醇なリキュールに漬けたプラムが顔をのぞかせる、大人のためのおいしさです。「濃厚だから、いっぺんにたくさん食べたくはないでしょう?」と、小ぶりなサイズで供されます。
秋の新作マロンのババロアも、やはり大人の嗜好にあわせた美味。モンブランの口どけをよりいっそうなめらかにしたような、あとをひく味わいです。