2005年の缶コーヒーを回顧する
2003年は『缶コーヒーレビュー2003』、2004年は『缶コーヒーレビュー2004』と、毎年年末にその年の缶コーヒー回顧記事をまとめていますが、今年も同様に缶コーヒーについてまとめてみたいと思います。この記事は、『缶コーヒーレビュー2005』投稿大募集に寄せられた読者のご感想も参考にさせていただきました。投稿していただいた皆さま、どうもありがとうございました。昨年の予測…ヨン様缶コーヒーは出ませんでした
まずは、『缶コーヒーレビュー2004』に書いた2005年の予測ですが、『ロッテからヨン様缶コーヒーが出るか?』は見事にハズれました。ヨン様は韓国でも日本でもコカ・コーラの製品に登場しているのでした。でも、韓流スターが缶コーヒーのCMに登場するのもそう遠くないのではと思います。もう一つの予測『甘い商品が多くなる』は当たっていたのではないかと思います。これについては本論で述べさせていただきたいと思います。総論1…今年の缶コーヒーは『護送船団化』か?
昨年は、大手メーカーの新製品にもかかわらず、なかなか入手できない商品があったことから、『缶コーヒーバブル』ではないかという感想を記しました。ところが、私のデータベースに記録されている缶コーヒーの本数、2004年よりも2005年のほうが本数が多かったのでした。その理由として、『棲み分け』があったのではないかと考えます。販売店という視点ですと、コンビニに無ければ自販機、自販機に無ければコンビニ、どちらに無くとも量販店という感じで、大手メーカーにもかかわらず入手できなかったということはありませんでした。
また、各メーカーのコンセプトもダブらないように考えられていたのではないでしょうか。『朝専用』のアサヒワンダ、『毎回凝りすぎ』のキリンファイア、『猫の目バリエーション』のコカ・コーラジョージア、『働く男の相棒コーヒー』のサントリーボス、『Drink It Black』のUCCなどなど。主力製品のコンセプトが見事に重複しておりません。今までは『何でもアリ』だった缶コーヒーの世界も『護送船団方式』になってしまったのでしょうか。
その中で、ここ最近ビールメーカーとコカ・コーラの中に埋没していたポッカコーポレーションが勢力を盛り返してきました。『顔』のポッカコーヒーでは東京モーターショー缶、『カフェグラスコ』の大容量ボトル缶、『アロマックス』の大口径広口リシール缶(これは後述)など、パッケージに話題性や特徴のあるものが多かったですが、味についても評価できる品が多かったと思います。缶コーヒーメーカーの老舗として、本格派缶コーヒーを追求してきた成果でしょう。
もう一つ思うことが『ポッカコーヒーが売れているときは景気が良いのではないか』ということです。ポッカコーヒーの発売は高度経済成長末期の1972年であったこと、1990年のバブル景気時、埼玉県の国道17号線新大宮バイパスを歩いたとき道端に落ちていた缶コーヒーはポッカとジョージアがほとんどだったことから考えると、ポッカの勢いと景気は連動しているのではないでしょうか。