人知れず涙をこぼした日があってこそ。
左上から時計まわりに。ウェイティングにも使えるBARカウンター。佐藤真一シェフ。カフェ。ダイニング席。 |
今回のお料理の担い手は、イタリアの「アンティーカ・オステリア・デル・ポンテ(2ツ星)」、「リストランテ・ダル・ペスカトーレ(3ツ星)」、「エノテーカ・ピンキオーリ(3ツ星)」など数々の名店で5年半修業した、佐藤真一シェフ。
今でこそ、常時8種類のオリーブオイルも使い分けますが、渡伊した最初の6ケ月は、シェフに口もきいてもらえず、作ったパスタもすべてゴミ箱に投げられ、人知れず涙をこぼす日もあったのだそう。
でも、そこで学んだのが、「パスタは機械のように作るのがいい」ということ。「料理にはもちろん心も必要ですが、パスタはどんな時も同じものを提供するのが、最も大切なこと。ただでさえ、パスタは、わずかな湿度の差でも、表面が乾きやすくなったりする。それを茹で時間で調整するのが、僕らの仕事。計りは、いつも自分の身体と経験なんです。そのためにも、基本となるパスタは、いつも同じ状態が望ましい」。
そんな思いをかみしめて以来、それまで雲の上の存在だったシェフと仲良くなれたのだそう。そして、帰国した今も、連絡を取っているのだとか。「初めて自分が作ったパスタを、使ってもらえた時の喜びは、今も忘れられない」。
そんな佐藤シェフの「イル デジデリオ」オープン時からの信念は、優しい味の塩加減。そして、何より難しいと感じているのが、ベストなポーションなのだそう。
確かに、食べ切った時、苦しくなるのはいただけないし、少なく感じるのは、ちょっと寂しい。でも、満腹感は人それぞれ。永遠に答えが出ない課題であるとも言えるのです。
ちなみに私はと言えば、正直、後者。お腹にまだ余力を残し、帰路に着いた感じでした。でも、一緒に食事をした女性は、ちょうどよかったそう。いつもながら、この量に関してだけは、悩ましさを残すところです。
目のドルチェは、バカラのシャンデリア。
甘酸っぱさがたまらない、とちおとめのコンフィ。 |
ドルチェは、「とちおとめのコンフィとホワイトチョコレートムースのミルフィーユ」。イタリア・フィレンツェの「エノテーカ・ピンキオーリ本店」で、シェフパティシエを務めた梅田善友さんが作ります。
これは、通常のミルフィーユを食べやすいよう、横にしたスタイル。パイがすんなりはずれるので、食べている最中も、お皿の上がきれいです。これが美味しかっただけに、もうひとつ食べたいという欲求がムクムク。最近、小菓子などもサービスするお店が多くなったので、それに慣れてしまったせいか、つい強欲になってしまいます。
左上から時計まわりに。ガラスにプラチナを吹き付けたウェルカムプレート。バカラのシャンデリア。ケイトローズのアレンジメント。半個室。 |
ならば、帰りは、目のドルチェ。出口で天井を見上げれば、そこには、バカラのシャンデリア。48個のルビーとクリスタルが、静かな輝きを放ちます。ここは、別名“幸せのリストランテ”。イタリアを中心とした、常時200種類、300本のワインも揃います。
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La maison de TAKAGI(ラ メゾン ドゥ タカギ)
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「イル デジデリオ」入口。 |
■リストランテ イル デジデリオ
所在地:港区南青山2丁目27番18号
PASSAGE AOYAMA 2F
TEL:03-3470-1070
営業時間
ランチ :11:30~13:30(LO)
ディナー:17:00~21:30(LO)
定休日:日曜日
銀座線外苑前駅1a出口よりより徒歩約2分
銀座線・半蔵門線・千代田線表参道駅A4出口より徒歩約8分
地図:Yahoo!地図情報
入口の看板。 |
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