ポルトガル中部の町の名を持つ「カステロ ブランコ」。
街並みを描いた青い絵が目に飛び込む「カステロ ブランコ」店内。 |
南ポルトガル料理の銀座「ヴィラモウラ」、ポルトガルカフェの初台「アルテヴェルディ」、ポルトガル・マデイラ島料理の表参道「ペローラ アトランチカ」と、ここ最近、新店舗のオープンがすっかりポルトガルづいている「ペッカリイ株式会社」。その都内4店目となるポルトガル・ベイラス料理店が、「赤坂Bizタワー」1Fの「カステロ ブランコ」です。
店名の「カステロ ブランコ」は、ポルトガル中部の町の名前。その中世のような街並みは、店内に飾られた青い絵でも知ることがきます。この「カステロ ブランコ」がある地方が、ベイラスと呼ばれるところ。
ポルトガル・ベイラス地方料理って何?
スペインから取り寄せたイベリコの乳のみ豚を使った「仔豚の丸焼き」。 |
では、そのベイラス地方料理とは、いったいどんなお料理なのでしょう。それは、シーフードはもとより、仔豚の丸焼き(レイタオン アサード)、鴨ご飯(アロシュ デ パト)など、ジビエを焼いたり煮込んだりしたものが主。バターをあまり使わず、レモンなどでさっぱり仕上げるのが特徴です。
「仔豚の丸焼き」が北京ダックのように切り分けられる「乳のみイベリコ仔豚のロースト バイラーダ風(2名分6,000円)」。 |
この「仔豚の丸焼き」は、スペインから取り寄せたイベリコの乳のみ豚を使ったもの。主食がミルクのため、雑穀で育った豚に比べ、雑味が少なく高価です。一匹まるままオーダーしたら、なんと50,000円~100,000円(仕入価格・大きさにより変動)。なので、こちらではたくさんの人に味わってもらえるよう、2センチ程の厚さに切ってサービス(6,000円)してくれます。
私もいただいてみたのですが、一昼夜マリネに漬けて、高温で8時間も焼いたというだけあり、皮は香ばしくパリッパリ。でも、味わいは正直ちょっと苦手です。乳のみ豚なので、臭みがないと思っていたのですが、噛んでいるうちにどことなく獣の匂いが。でも、同席していた友人は、全く感じなかったよう。「美味しい!」と喜んで平らげていました。たまたま切り分けられた部位にもよるのかもしれません(その場合は、ソースも添えられるので、ソースの量でお好みの味に調節も可能)。
でも、トライするチャンスに恵まれたのは、とてもラッキーなこと。こんがり焼けた豚と顔が合うと、少々ぎょっとはしますが、これもひとつの経験という楽しみ。イベリコの乳のみ豚の丸焼きなど、海外旅行にでも行かない限り、そうそう出会えるものでもないので、珍しいものは見て、そして味わってみる。食のおもしろさは、これに尽きますね。
グラスで味わえる100種類のポートワイン。
太い柱がプライベート感を出す半個室席。 |
また、ここに来たら、ぜひ食後に楽しみたいのが、甘みの強いポートワイン。こちらでは、100種類がグラスで味わえます。中には古い年号のものもあり、誕生年の一杯が見つかるかも。20~30年経過しているものも、700円~2,000円くらいで出しているので、飲み比べも可能です。消化促進作用もあるので、食後の胃もスッキリ! 血行も良くしてくれるので、冷え性の女性にも最適です。
素朴な甘さが一息つかせるエッグタルト。
一番手前にあるのがエッグタルト。 |
デザートは、エッグタルト(パスティシュデナタ)やライスプディング(アローシュドゥース)、カボチャプリンなどが並びます。アローシュとは、ポルトガル語で「米」の意味。あちらでは米をサラダの一部とし、リゾットにしてデザートとして食することがポピュラーだそう。エッグタルトをいただいてみましたが、素朴な甘さがちょっと懐かしい。普段あまり食べ慣れないベイラス地方料理において、ホッと一息つく瞬間です。
食を通して知る日本とポルトガルの共通点。
「カステロ ブランコ」入口。 |
とは言っても、メニューをよく見ると、アジやタラなど日本で親しまれている食材もけっこう使われています。ポルトガルの海岸線では、日本の熱海や下田のように、一面に干してあるアジを見ることができるそう。和食だと思っていた「天ぷら」や「かき揚げ」も、実はポルトガルから伝えられた料理。
このように、食を通してポルトガルの文化にふれるのも、ここ「カステロ ブランコ」ならでは。この他、ピクルスやケッパーで酸味をきかせた「豚頭肉のプレス モーリョヴェルデ」、コクのある甘みを愉しむ「白レバームース ポルト酒風味」、ポルトガルを代表する魚、干しダラを使った「バカリャウのコロッケ」などもあります。
【店舗情報】
■カステロ ブランコ
電話:03-5545-7735
営業時間
平日 :11:00~22:00(L.O)
土日祝:11:00~21:00(L.O)
定休日:無休
総席数 66席(個室7室)
禁煙(ウェイティングシートのみ喫煙可)
次ページでは、平日はレストランとしても機能する、邸宅型ブライダル「赤坂 アプローズスクエア迎賓館」をご紹介します!