中国人留学生を逮捕
警察は『リネージュ2』のIDとパスワードの不正使用からプロバイダーなどの照会を得て不正利用者をリストアップした。『リネージュ2』を運営するNCジャパンでも2005年2月頃より大量のアクセスが集中。そして3月になると、あるサーバーでは電源を落とさないと正常起動しない状態にまでになった。その後の捜査で福岡市の中国人留学生の存在が浮上。2005年7月19日この大量アクセスでサーバーに障害を与えたとして電子計算機損壊等業務妨害の疑いで中国人留学生を逮捕した。
驚きの真実とは?
実は日本で運営されている『リネージュ2』は海外からのアクセスを禁止していた。ネットにおける個々のアドレスとも言えるIPアドレスで制限をかけ海外からのIPアドレスと判断したアクセスは全て禁止。ところがMMORPGの現状をお伝えしたように、ネットゲームの世界は美味しい世界。国外からの金稼ぎプレイヤーが黙ってはいなかった。『リネージュ2』内は、かなりシビアな経済状況でもありゲーム内での通貨『アデナ』を貯めることも大変な作業です。レアなアイテムは高額になりゲーム外でも取引が盛んだ。今回の場合は中国からのゲーマーが福岡在住の中国人留学生に『リネージュ2』のプレイを要望。
この中国からのプレイ要望が『リネージュ2』の人気ゆえ、どうしても中国からもプレイしてみたい…という切なる思いなら同じネットゲーマーとして同感してしまうのですが、やはり目的は金稼ぎだった。
サーバー用パソコン40台を設置
中国人留学生は自宅など2カ所に約40台のサーバー用パソコンを設置。ユーザー用の端末とホストサーバーを中継するプロキシサーバーを設置。中国からのアクセスは一時この40台のサーバーを中継して日本のIPアドレスとして『リネージュ2』にアクセスしていた。40台の中継されたアクセス数は同時に最大でも約5,000余りとも推定されています。逮捕された中国人留学生は中国からのプレイヤーから一人当たり約1,300円の月額料金を徴収していた。ちなみに日本で『リネージュ2』月額料金は3,000円。多数の中国からのプレイで得られた武器などの高価なアイテムや通貨はサーバーを設置した中国人留学生が買い上げネットのオークションサイトに出品。これらの売り上げは約1,000万円にもなる。
例え仮のIPアドレスを使ってのプレイでもIDとパスワードが必要であるが、その多くも不正に取得された他人のアカウントを使っていたと推測される。
今回の逮捕は電子計算機損壊等業務妨害の疑い。内容からすると他人のアカウントの不正利用やゲーム規約から禁止されている国外からのアクセス違反なども気になるところですが大量アクセスで運営側のサーバーに障害を与えた業務妨害が主な理由です。捜査は組織的な犯罪として今後も解明を進めるそうです。
ネットゲームの影の世界の全貌は?
■リネージュ2公式サイト
この件についての公式サイトのコメントはトップページ>お知らせ>2005.07.20日分に!