勝負とは相対的なものです。誰かが負けるということは、必然的に勝者が生れるということです。相手を倒さずとも敵が勝手に転べば自動的に勝利はあなたのものなのです。
深読みが仇で自滅、思惑に乗せられて独り相撲、振りかえってみれば相手が強かったというより、自分が弱かっただけという場合がしばしあるのではないでしょうか。
敵とて人間です。相手の幻影に惑わされず冷静に自分の最善手を選び続ける、あるいはミスを極力なくす。時には心理戦を仕掛け相手に踊ってもらう。常勝よりも不敗、それこそ実は勝利への近道なのかもしれません。
自分のゲームプランに沿ったムーブが出来ない場合、
相手のゲームプランを阻止するのに全力を尽くす必要がある
Kit Woolsey And Tami Jones『Understanding Backgammon』より
※キット・ウールジー(バックギャモン研究の第一人者)
※キット・ウールジー(バックギャモン研究の第一人者)
勝たんと打つべからず。負けじと打つべきなり
吉田 兼好『徒然草』から
なにも自分で勝ちにいく必要はない。負ける奴を作り出せばいい
舵野 太郎(元アングラカジノディーラー)
『裏ギャンブルの世界』(宝島社)から
『裏ギャンブルの世界』(宝島社)から
カードプレイヤーが相手の手を見抜く能力は、
記憶力よりも観察力による心理的テクニックの方が多い
『面白いトランプ・ゲーム』(松田 道弘 筑摩書房)から
あなたの技術などないものと思うことです。過信をなくして、注意する。
これがイカサマにかからない予備知識の第一である
阿佐田 哲也(雀聖と呼ばれた麻雀のバイニン・作家)
『麻雀秘伝帳』(阿佐田 哲也 青春出版社) から
『麻雀秘伝帳』(阿佐田 哲也 青春出版社) から
●人は誰しもギャンブラー
太古において生きること自体がギャンブルでした。間違った猟場を探せば食料にはありつけません。それは己の命のみならず、部族全ての全滅に繋がる場合もあったことでしょう。
極限までに研ぎ澄まされた勘。科学的な根拠があろうとなかろうと、これが優れていた人間こそリーダーとなり自然という最強の胴元相手に生き抜くことができたのです。
しかし農耕・畜産の発達、あるいは安住の地を発見しても、常に未踏に挑む一握りの人間は跡を絶ちませんでした。リスクを恐れなかった人間が新大陸を見つけ、古代遺跡を発掘し、沈没船から金塊を海から引上げたのです。危険を冒すこと。それは遺伝子に組み込まれた本能といったら過言でしょうか。
日常生活では一つのミスが命にかかわる場面はほとんどありませんが、だからこそ人々は命の代わりに金という生活に関わる重要なアイテムを賭けるのかもしれません。
囲碁が強い才能か?(中略)
そんな才能なくってもおまえはもっとすごい才能をふたつ持っている
ひとつは誰よりも努力を惜しまない才能、もうひとつは限りなく囲碁を愛する才能だ
搭矢洋行(囲碁 名人)
棋士を目指す息子のアキラに「僕は囲碁の才能があるか?」と聞かれて
『ヒカルの碁(1)』(原作・ほったゆみ 漫画・小畑 健 集英社)から
The more you know, the more you lose.
(博奕ってのは)知れば知るほど負けますよ
ヨーロッパのあるカシノのトレーニング・スクールで教えられる言葉
『神はダイスを遊ばない』(森巣 博 飛鳥新社)から
『神はダイスを遊ばない』(森巣 博 飛鳥新社)から
ウェッディング(結婚)はラテン語のウァディモーニウム、
すなわち賭けものから出ている
『日本のギャンブル』(紀田 順一郎 中央文庫)から
懸命な読者の方々はにとって、ギャンブルに使うお金は遊興費のみとは思いますが老婆心ながらマネーコントロールはくれぐれもご慎重に。何故なら人は幸運の耐性はあるものの、不運には驚くほど脆弱だからです。自身ヤクザな半生を送り、後に直木賞作家になったあの方はこう言っています。
そこから人生が狂うんです。百万円の損失は人生を狂わせるよ
でも百万円の所得ってのは人生を狂わせない
『競馬どんぶり』(浅田 次郎 幻冬舎アウトロー文庫)から
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人生を勝利に導くゲームの名言(ガイド記事)
・勝負は時の運。実力者でさえ敗れることはあります、しかし・・・
問題は負けた時の振る舞いだ!(ガイド記事)