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「ニンドリ」編集長に一問一答!

“今、ゲーム「雑誌」の存在意義は”の記事でご登場いただいた「ニンテンドードリーム」のサオヘン編集長に、いろいろ聞きました!

執筆者:川島 圭太

ニンテンドードリーム編集長に一問一答!

今、ゲーム「雑誌」の存在意義は”の記事でご登場いただいた「ニンテンドードリーム」のサオヘン編集長に、いろいろ聞きました!

ニンテンドードリーム
(毎日コミュニケーションズ/毎月6日・21日発売)
最新ゲームのニュースや攻略はもちろん、開発者へのインタビューや任天堂への質問コーナー、さらにたくさんの読者から寄せられるイラストやお便りを紹介する「ニンドリ学園」、さらにさらに最近はDVDビデオやら分厚い攻略本などが付録についてくるなどなど、とにかく内容盛りだくさんの任天堂専門誌なのです!

◆「ニンドリ」創刊のキッカケ

───パソコン誌や就職情報事業などで定評のある毎日コミュニケーションズ(毎コミ)ですが、どのような経緯で任天堂専門誌を創刊することに?

サオヘン ニンテンドウ64が登場した1996年当時、毎コミは既に「グレートサターンZ」というセガ系のゲーム雑誌を発行していたんですよ。その流れで任天堂の雑誌も作ろうよ!というわけで、1996年のニンテンドウ64発売に合わせて「64ドリーム」(当時)を創刊したんです。

◆ニンドリはオトナ向け?

───どこよりも詳しいイベント特集や開発者へのロングインタビューなど、ニンドリはとにかく内容が濃いですよね。いわゆるコアユーザー向けな雰囲気なのですが。

サオヘン いつのまにか、そうなっちゃったのかな(笑)。任天堂系のイベントではニンドリ読者の皆さんがたくさん集まったりしますし、傍から見るとかなりコアな雑誌だと思われているかもしれないですね。

───他の任天堂専門誌と比べると、オトナの読者も多いのでは?

サオヘン 確かに、ニンドリは読者の平均年齢が若干高めです。インタビュー記事など長い文章を全部読むのは小学生には大変かとは思うのですが、ちゃんと読んでくれている読者がとても多くて、嬉しいですね。

◆「ドリーム」という誌名の由来

───なぜ“ドリーム”という言葉を誌名に付けたのですか?

サオヘン ニンテンドウ64は、僕らに“夢”を与えてくれるゲーム機として期待していましたからね。ドリームという言葉が浮かんだのは、任天堂に企画書を提出する前日だったんですけれども(笑)。

───ニンテンドウ64というゲーム機は、サオヘンさんにはどのように映ったのでしょう。

サオヘン 日本国内ではRPGの不足などの理由で販売台数が伸び悩みましたけれど、海外ではものすごく売れましたよね(※1)。得意の3D表現能力をフルに活かした名作がたくさん生み出されましたし、僕個人としては素晴らしいゲーム機だったと思います。携帯ゲーム機の通信対戦や、据え置き型ハードと携帯型ゲーム機の連動などのコネクティビティ(※2)も、ニンテンドウ64の時代に生まれた流れなんですよね。

◆サオヘン、実はゲーム離れしていた?

───サオヘンさんは、ニンドリ編集長になる前からゲームが好きだったのですか?

サオヘン いえ、僕はどちらかというとアナログ人間(笑)。山登りとか川下りとかが好きなんです。学生時代にインベーダーゲームに夢中になり過ぎて、「ゲームはハマッたらヤバイ」と思って一度逃げちゃいました(笑)。

───ゲームに詳しくなかったサオヘンさんがどうして編集長に?

サオヘン 単なる人事異動です・・・って、面白くない理由ですね(笑)。でも、ゲームにド素人だったからこそ生まれた企画もあるんです。ゲーム業界に詳しくない読者はたくさん居るし、当時の僕も知らないことばかりだった。そこで、分からないことは任天堂に直接聞いちゃおう!ということで「任天堂の質問箱」(※3)というコーナーも生まれたんですよ。

◆最近のゲーム業界は……

───最近のゲーム業界について、思うことは?

サオヘン うーん、ゲームにしろ映画にしろ、世の中に娯楽が溢れすぎていて、自分の好きなものを探すだけでも疲れてしまう。ものすごーく広い図書館の中から、一冊だけを選んで借りなさいと言われた時に、入り口近くにオススメの本が置かれているのを見て思わずその本を借りてしまう……そんな状況ではないかと思います。

───重厚長大化したゲーム作りがユーザーのゲーム離れを招いている一面もありますよね。

サオヘン とはいえ、軽薄短小なゲームばかりになっても困りますよ。たとえば、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』(※4)は重厚長大型のゲームですけれど、あの作品に初めて触ったときの感動といったら、もう……

───そ……それはもう、僕にとっても今なお最高の作品です。プレイした記憶を全部消して、何も知らない状態でもう一度プレイしたいくらい(笑)。

サオヘン そうだよね(笑)。ああいうボリュームたっぷりのゲームもたまには遊んでみたいものですよ、やっぱり。

◆ニンドリのライバル・目標とは

───昨年に当サイトで行った「ファミ通キューブ+アドバンス」へのインタビュー(※5)の中で、ニンドリの話題も出たんですよ。

サオヘン ほうほう(笑)。

───「ファミ通キューブ+アドバンスのライバルは?」という質問をしたときに……

サオヘン 「コロコロ」というお答えでしたね(笑)。

───ニンドリにとっても、やはりファミ通キューブ+アドバンスはライバルとは違うのでしょうか。

サオヘン うーん、たしかに良き競争相手ではあるけれど、ある意味では“同志”なんです。任天堂専門誌として、任天堂ハードを盛り上げたいという思いは一緒です。

───会社は違えど、目標を同じくする同志……何だかカッコイイですね。

サオヘン もちろん、全くライバル意識が無いわけではありませんよ。他誌を読んでいて「こんな面白いこと書いてやがる!」と刺激を受けることもありますし、「だったらウチはまた違う切り口から書いてみよう!」という風に、お互いに切磋琢磨しながらより良い企画を立てていくものですから。

───これからも、いちニンドリャー(※6)として応援していきます!

(※1)「海外ではものすごく売れた」=ニンテンドウ64は国内での出荷台数約550万台に対し、海外では2700万台以上の売り上げを記録。
(※2)「コネクティビティ」=ゲームキューブとゲームボーイアドバンスを連動させた「つながる」遊びのスタイルのこと。
(※3)「任天堂の質問箱」=読者から寄せられた質問に、任天堂の広報さん自らが回答してくれるコーナー。
(※4)「ゼルダの伝説 時のオカリナ」=1998年に発売されたニンテンドウ64用ソフト。(→公式サイト
(※5)「ファミ通キューブ+アドバンスへのインタビュー」=“編集者に聞く「ファミ通」の魅力
(※6)「ニンドリャー」=ニンドリファンの、ニンドリへの愛の叫び(笑)。ニンドリファンそのものを指すこともある。

【関連ページ】
サオヘン編集長に聞く 今、ゲーム「雑誌」の存在意義は
ニンドリドットコム

 

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