次世代ゲーム機が続々登場!
いったいゲームはどーなるのか!?

「レボリューション」
(2006年発売予定)
先月、とあるビジネス誌の取材を受けて、「世の中いったいどうなっちゃうの?」てな感じのコーナーで次世代ゲーム機についてイロイロお話する機会がありました。僕としては、任天堂、ソニー、マイクロソフトの三社三様の次世代ゲーム機について、それぞれの長所なり短所なりを公平に語っているつもりなのですが、これを聞いた相手のほとんどは任天堂の次世代機「レボリューション」にいちばんの興味を抱いてくれます。

なんでだろ? 僕が任天堂ハードのガイドだから相手も乗せられてるんだろ!なんて思われるのもクヤシイので、ここで改めて三社の次世代ゲーム機について語らせていただきます。そのうえで、読者の皆さんがレボリューションに興味を抱いていただけるとステキですなー。(←オイ)

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“現実味のある“次世代ゲーム機──「Xbox360」

「Xbox360」
(2005年末発売)
それではまず、マイクロソフトの次世代機「Xbox360」について。もはや、グラフィックが凄いとか、サウンドが凄いとか、処理能力が凄いとかは言うまでもないです。凄いです。それはもう三社とも、でしょうけど。そのうえで、「Xbox360」の最大の長所のひとつに、そのソフト開発のしやすさが挙げられます。

そもそもDirectX(※1)を提供しているマイクロソフトのゲーム機ですから、ソフト開発のしやすさは折り紙つきですし、ウインドウズ向けのゲームを移植することもかなり容易になるでしょう。さらに、こうしたソフト開発環境の充実は、坂口博信氏(※2)と鳥山明氏(※3)のコラボレート作品『ブルードラゴン』や、スクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジー11』といった大作の登場、そして業界最大のエレクトロニック・アーツ社をはじめとする多数のソフトメーカーの参入がそれを証明しています。

Xbox360は、ソフトラインナップにしろ発売時期にしろ、現時点ではいちばん“現実味のある“次世代ゲーム機と言えます。現行のXboxは日本市場では苦戦していますが、Xbox360でどこまでシェアを伸ばすのか、要注目です。

(※1)「DirectX」=ウインドウズ向けのソフトウェアを開発する際に使用できる命令や関数の集合のこと。個々の開発者は規約に従ってその機能を「呼び出す」だけで、自分でプログラミングすることなくその機能を利用したソフトウェアを作成することができる。
(※2)「坂口博信氏」=『ファイナルファンタジー』シリーズの生みの親。現在はスクウェア・エニックスを退社し、自身の会社・ミストウォーカーを設立。
(※3)「鳥山明氏」=漫画家。『ドラゴンボール』や、『ドラゴンクエスト』シリーズのキャラクターデザインでおなじみ。

“夢のある“次世代ゲーム機──「プレイステーション3」

そしてつぎに、ソニーの次世代機「プレイステーション3(PS3)」について。これはもう、ヤバいです。その潜在能力といったらもう。CPUからして現行のPS2の35倍!という、スーパーコンピュータに匹敵する演算能力を持っているらしいし、メディアはブルーレイディスクに対応。PS3の発売は来年春の予定ですが、果たしてその頃には次世代DVDの規格統一は出来ているのでしょうか……。そして、SDカード(といえば松下電器!)にPS3が対応しているという、ソニー製品としてはきわめて異例な仕様になっていることからも、家電としてのスタンダードを目指すソニーの並々ならぬ決意が伺えます。

さらにネットワーク機能の充実や、テレビなど他の家電との連動も視野に入れているあたり、Xbox360との直接的な競争が予想されます。ソニー・コンピュータエンタテイメント社長の「浮動小数点演算性能(ポリゴン表示能力)の性能はXbox360の2倍だ」なんて発言も報じられていたとおり、両者はお互いに強いライバル意識を抱いているようで。

ただ1点、気になること。先月アメリカで開かれた世界最大のゲームショウ「E3」で初披露されたPS3ですが、その美しすぎる、凄すぎるデモ映像を見せつけられた開発者の多くは、そのような映像が「できる」ことはわかっても、実際に自分たちが「やる」ことはないだろう、という印象を抱いているようです。そんなに映像にばかりお金をかけていたら、ソフトを発売しても開発費を回収できないだろう、という企業としての判断が働くのも頷けます。

平均して3~5億円とされる現在のソフト開発費が、次世代機の登場によって8~10億円にも増加すると予想されています。こうなると、大手メーカーによる業界の寡占化や、メーカー同士の合併や経営統合といった業界再編に拍車がかかる可能性も大いにあります。

Xbox360を“現実味のある“次世代ゲーム機とするなら、PS3はさしずめ“夢のある“次世代ゲーム機といったところでしょうか。その多機能かつ驚異的な性能は、ユーザーやマスコミを熱くさせてくれますが、それをフルに活かしたコンテンツが、はたして「ビジネス」として──「技術」として、ではなく──実現できるのかどうかは、現時点ではまったくの未知数です。

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