お客さんは商品を自分で選ばない
缶ジュースを買うとき、自分で選んで買っているわけですが、実際には自動販売機に売っている缶ジュースの中からしか選んでいないのです |
分かりやすい例でいきましょう。自動販売機で缶ジュースを買います。サントリーの伊右衛門が飲みたいと思ったとしましょう。自販機で伊右衛門を探して買いますよね。確かに選んでいます。では、たまたま近くにあった自販機に伊右衛門ではなく、爽健美茶しかなかったとしたらどうでしょう? 相当こだわりのある人で無い限りは爽健美茶を買っちゃいますよね。
つまり、お客さんは自分で選んで買っているのですが、目の前にあるものから選んで買っているのです。本当の意味で、自分が1番欲しいものを選んで探して買う、ということはほとんどしてくれません。ですから、自販機に並ばない缶ジュースは、どんなに素晴らしい商品であろうとも、売れないのです。
このことは缶ジュースのような単価が低く、すぐに消費してしまうものほどその傾向が強いので、ゲームであるならば、近くのお店になくても探してもらえる可能性はまだ比較的高いです。しかし、そんなことをしてくれるのはいわゆるコアユーザーだけですよね。やはり、お店に並んでいないものを売るのは至難であると言わざるを得ません。
販売店舗とブランディング
Wiiはまだ1年目で、ソフトの数も少ないのですが、たくさん売れているので、店舗のど真ん中に大きく場所を陣取っています。逆にXbox360は隅においやられているのが現状です。 |
これは信用なんですね。お客さんは経験則でお店に売れなさそうに扱われているものは、その商品に売れない理由があり、大切に取り扱われているものは売れている、つまり売れるだけの理由がある商品であることを知っています。
ゲームに置き換えれば、売り場面積を小さくしか取って貰えず、お店のはじに追いやられてしまっているXbox360は、お客さんにとって信用なら無い商品にうつるんです。
それはいくら250ものタイトルがあると言っても、XboxLiveが充実したサービスであると言ってみても、難しいんです。メーカーが自分の商品を良く言うのは当たり前です、お客さんの目はシビアに現場を見て判断してしまいます。
折角250ものタイトルをそろえていながら、あまりに厳しい現状。これを打開する方法はないのでしょうか?