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プレステガイドの反省会、PS3発売後編(3ページ目)

PS3は発売後、かなり長い間の苦戦を強いられました。プレステガイドは当時どう分析していたのか?プレステガイドの反省会、PS3発売後編をお届けします。

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

■関連ガイド記事:PS3を襲うマルチプラットフォームの波
しかし、PS3やXbox360という高度なゲーム機を使いこなし、贅沢なグラフィック機能を使い果たすためには莫大な開発費が必要であり、ふくらみ続ける開発費を回収するためにはマルチプラットフォーム化は不可欠なのです。

この記事から続けて3つ、シリーズとして記事にした。
独自路線を行くWii、マルチプラットフォームで差別化に苦しむPS3とXbox360。ブルーオーシャンとレッドオーシャン。
高騰する開発費に苦しみ、競争相手に埋没しないよう血で血を洗う争いを続ける(=レッドオーシャン)HDプラットフォームに対し、Wiiは競争相手のいない未開拓市場(=ブルーオーシャン)を見つけたと言われる。

■関連ガイド記事:欧米主体のPS3戦略は敗れる!?
ところがここ2年ほどで、ゲーム業界を取り巻く状況は大きく変わってきました。世界における日本製タイトルのシェアは下落し、良質な海外製タイトルがシェアを伸ばす状況。

それ以上に、国内でのゲーム嗜好がカジュアルゲームにシフトしつつあるのです。

端的に言えばPS3は日本国内向けのハードであるべきで、世界戦略先行では敗北の可能性があるのではないかと思うのです。


筆者は日本国内のゲーム市場もある種のブルーオーシャンと捉えている。
ガラパゴスとも評されるが、明らかに海外のゲーム市場とは趣味・嗜好の異なる市場が形成されていると思われるのである。

■関連ガイド記事:PS3よ!WiiとXbox360に埋もれるな!
PS3にはWii、Xbox360のような強みがないハードになりつつあるのです。

メーカーに巨額の開発費を負担させず、日本国内をしっかりとターゲットに入れて、丁寧なバックアップを続けること。そしてユーザーに高価なハードウェアの購入費を負担させず、早い段階での低価格化に踏み切ること。

その上でPS3を「多数のタイトルが開発されるプラットフォーム」に育て上げること、それがPS3というハードを世に送り出したソニー・コンピュータエンタテインメントの“責任”であるように思います。


PS3とXbox360の違い。
プラットフォーム、オンラインサービス、ファーストパーティー。
HDDが必須なこと、無くてもいいこと。
突き詰めれば採用メディアがDVDか、Blu-rayDiscかという点以外はそれほど大きな違いはない。
オンラインサービスでは差別化が難しく、独占タイトルの数もそれほど多いわけではない。最終的には、PS3がPS3である最大の特徴は「Blu-rayDiscを搭載している」という点に落ち着いてしまうのである。
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