セガサターンと熾烈な値下げ競争を繰り返した初代
極端な値下げ戦略はハードの寿命を縮める。 |
この時の極端な値下げが、後にセガのゲームハード撤退に結びつくと言う見方がある。
価格を叩いて生き残ったほうは後にボリュームメリットによる回収が期待できるが、販売が伸びなかったときは逆ザヤが増えただけと言う状況になる。これではダメージしか残らない。
初代PSではゲーム業界になんとしてでも切り込まなければならなかったSCEだが、PS2では主だった競争相手がなかったこともあり、値下げは非常に緩やかなサイクルで行われた。
今回は競争相手に対して苦戦している状況だが、性急な値下げで経営を圧迫するのも得策ではないと言う判断か、値下げには消極的に見える。
しかしプラットフォームとしてのPS3が生き続ける上で、値下げは必ずある。
それがどのタイミングかと言うのは難しいが、値下げが予想される以上、買い控えも必ずおきる。
他ハードの責任者から値下げ予想が出されると言うことは、こういった買い控え心理を利用した牽制ではないかと思えるのである。
こうした記事にしてもそうだが、値下げ予想と言うのはSCEにとってあまり喜ばしいことではない。
実際に値下げが敢行されなかった場合のユーザーの失望、買い控えによる機会損失など、百害あって一利なしと言うのが本音だろう。
仮に3月に値下げがあるとして、1月2月に発表されることもあるまい。
しかし、ここまで値下げに対する期待の高いハードも珍しい。
PS3をゲーム機としてもAV機器としても使いこなしている人には、現行の価格設定でも不満はないだろう。しかしゲーム機としてだけ使う場合には割高に感じるのも無理はない。
3月までの発売ラッシュもあるし、4月16日の『ファイナルファンタジーVIIアドベントチルドレン』はPS3のBlu-rayDisc再生能力を堪能できる。ちなみにPS3としては初のBlu-rayDiscビデオ同梱本体、『“Cloud Black”160GB特別仕様+「ファイナルファンタジーXIII」 Trial Version Set』が49,980円で発売されることからも、春の値下げはないと見てよさそうだが…。
買い控えの戦略もアリだとは思うが、4月まで発売される豊富なゲームを楽しむなら「今」購入するのも多いにアリではないだろうか。
ちなみにAllAbout読者による「PS3の普及に足りないもの」アンケートで、値下げはどう評価されていたのだろうか?
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