ようやく「PSPの番が来た」?
発売当初からPSPは「ポータブル版プレイステーション」の立場から、人気作のリメイクが多く発売されてきていた。
意欲的なタイトルも発売されたが、その多くは結果を出せず、PSPの低迷と共に埋もれてしまった。
そこから急激に風向きが変わったのはもちろん『モンスターハンターポータブル』シリーズの功績だろう。
その前には新型PSPの発売もあった。
著者としてはその前に『メタルギアソリッド ポータブルOPS』などが販売され実績を残したことも大きい意味を持つと思う。
今年に入り3月、4月とDSを上回る販売台数を記録したPSPだが、一貫して驚異的な販売台数を維持してきたDSがいまだに実績を伸ばしていることも見過ごせない。とっくに頭打ちになってもおかしくない販売数なのに未だに売れ続けているのである。
それと比べればPSPは「ようやく売れ始めてきた」とも取れる。
しかしながら普及率と潜在的需要を考えればまだまだ売れてもいいし、伸びしろは大きいといえよう。
問題はこの後どうなるか、である。
代表作に乏しいPSP
色々発売されているPSPタイトル。しかし50万本を越えるヒットはほとんどない。 |
DSは今後も『ポケモン』、『ドラゴンクエスト9』など注目作が多く、落ち着いてきた印象はあるものの知育系、脳トレ系のタイトルは普遍性が高く今後も継続して売れ続けることが予想される。
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ところがPSPの『モンスターハンターポータブル2nd G』に続くタイトルはというと、PSP本体の普及を牽引するような大物タイトルに乏しい。
そもそも『モンスターハンターポータブル』以外で大ヒットしたソフト自体が余り多くはない(現時点でミリオンを達成しているのはすべて『モンスターハンターポータブル』シリーズである)。
これが「本体は売れるのにソフトが売れないPSP」と言われる由縁である。
PSPが売れているのは「DSの勢いが弱まってPSPの番が来た」という訳では、決してない。
続くタイトルがなければ一時の盛り上がりで終わってしまう危険性もある。それでも、本体の普及が伸びたという実績は非常に大きい。