それでも次世代DVD規格が必要なわけ
PS3にはおそらくDVD用のピックアップとデュアルヘッドで搭載されるでしょう。発売当初はプレス費のかかるBlu-rayDiskはほとんど発売されないかと思われます。 |
それに対抗するかのように、Xbox360を発売しているマイクロソフトは、次期WindowsはBlu-rayDiskの対抗規格であるHD DVDをサポートすると発表しました
さらにXbox360用の外付けHD DVDドライブを発売するとの発表も。
米Microsoft、Xbox 360に外付けHD DVDドライブを提供。ゲームソフトは現行のDVDを継続利用
次世代ゲーム機同士にも明確なBlu-rayDisk 対 HD DVDの図式が浮かび上がっていますね。
さらに家電に目を向ければ、東芝によるHD DVDプレイヤーの発売が発表されました。高価格版が$799、低価格版が$499とのこと。
それにあわせるかのようにSamsungによるBlu-rayDiskプレイヤーの発売も発表されています(価格は倍の$1,000と発表されました)。ここにも規格同士の明確な衝突が垣間見れます。
【レポート】CES 2006 - プレイヤー攻勢を仕掛けるBlu-ray、レコーダーの登場は? (MYCOM PC WEB)
HD DVD搭載版の発売も噂されたXbox360ですが、実際には外付けHD DVDドライブの発表にとどまりました。 |
それは当然Blu-rayDiskプレイヤーとしてのシェアを一気に奪い取り、Blu-rayDiskのデファクトスタンダード(事実上の標準)の立場を獲得するためでしょう。
ゲーム機としてはDVDでも十分ですし、おそらく初期のゲームはそのほとんどがプレス費の安価なDVDで販売されるのではないでしょうか?
現に初期のPS2ソフトのほとんどはCDで販売されていました。
言い換えれば、ハイビジョン映像が2時間収録できる大容量を贅沢に生かした豪華なゲームは、PS3でこそプレイできると言うことも可能ですが。
また、東芝のHD DVDプレイヤーが$499(高級版を$799で発売するとも発表されていました)、SamsungによるBlu-rayDiskプレイヤーが$1,000で発売される中、PS3はおそらく「Blu-rayDiskプレイヤーとしては安価」という価格帯で販売されるとも予想されます。
そうすると最後に二つの謎が残ります。
○本当に2006年春に発売されるのか?
今年の4月にようやくBlu-rayDiskプレイヤーが発売されると言う段階なのに、ゲーム機に搭載するにはまだ早いのでは? そこまでの量産体制は整っているのか?
○価格帯はどのあたりなのか?
最初のBlu-rayDiskプレイヤーが$1,000で発売される中、いったいどの程度の価格で販売する計画なのか? ライバルとも言えるHD DVDに対して価格的なアドバンテージは持てるのか?
このあたりを次回検証してみたいと思います。
それでは最後に、今日の内容を軽くまとめてみましょう。
○次世代ゲーム機では、実機でハイビジョン映像を出力することができる
○実機で演算できないもの(実写映像や次世代ゲーム機でも表現できないクオリティーのCGなど)は映像として収録せざるを得ない
○次世代ゲーム機でも、使い方によってはBlu-rayDiskやHD DVDなどの次世代DVDが必要だが、必ずしも必要ではない
○PS3へのBlu-rayDisk搭載は、次世代DVD規格の覇権争いの一部と見られる向きが強い
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