例えば砂埃、例えば波、例えば木々のさざめき

 
東京ゲームショウ2005ではコンセプトモデルとして3色展示されていました。
風が吹いて砂埃が舞い上がる…。こういった細かい演出は、リアルタイムに表現すると大変な計算になります。砂の重さ、風の強さなどから物理的に演算して表現しなければならない。砂埃一つでそこまで手をかける必要性の薄さから、多くのゲームでは砂埃を表現する時、砂埃っぽいアニメーションを挿入したりします。

もっと端的な例では、今3Dで表現されている人間の動きはほとんどモーションキャプチャーと言う技術で実現されています。あらかじめ作られた動きを3Dキャラクターが再生するようなイメージですね。

しかしこれでは想定された動きは出来ても、その動きの途中で想定外のこと(足元に段差があった、何者かに動きを妨害された)があると困ってしまいます。結果、モーションキャプチャーをつぎはぎしたような動きになっていまいます。

PS3ではここの計算も物理シミュレーションでやってしまいましょう、というわけです。

3D空間で起きる様々な現象をリアルタイムに表現することによって、次の次元のバーチャル体験を提供するというのが目的なのではないかと思います。

従来は漠然と舞い上がっていた砂埃一つでさえ、風向き、砂の量、踏む人の体重などなどで表情を変えます。

それ自体がどのような体験をもたらしてくれるのかはまだ未知数ですが、思えばポリゴンが流行り始めた初期のPSのゲームでも「麻雀牌ポリゴンで表現しても意味無いよなー」なんて話してたのを思い出します。

ただグラフィックの性能が上がりましたよ、というのではなく、次の次元のバーチャル体験までをプロデュースするあたりがソニー・コンピュータエンタテインメントらしいのではないでしょうか。

PS3+HDD=コンピュータ

PS3はHDDが付きません。結局どれだけ大容量のHDDを搭載しても将来的には足りなくなるから…との事。2.5インチのノートパソコン用の汎用HDDが搭載できるとありがたいですけどね。

久多良木社長はPS3用のHDDにLinuxを搭載する可能性を示唆しています。これもPS3のアーキテクチャを理解するいいキーワードで、PS3は独自のコンピュータとして発展するものであると言っているわけです。

どうも、PS3をPS2、Xbox、ゲームキューブなどの延長と言うよりはWindowsやMacのようなオールラウンドなコンピューティングシステムとみなしている節があるようなのです。

これがPS3はゲーム機ではない、という発言の源になっているのではないでしょうか。