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SARSの影響でプレイステーション2が品不足に? SARSでPS2が危ない!

猛威を振るい続けるSARS。ひょっとしたらSARSの影響でプレイステーション2の生産が危ないかも? 中国生産の現状を検証しつつ、ソニー・コンピュータエンタテインメントを直撃しちゃいました!

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

写真は去年の春に加藤が訪れた中国青島にある大手家電メーカー、ハイアール社

SARSでPS2が危ない!
いまだ猛威を振るい続けているSARS。旅行にも行けないし、大人しく自宅でゲームでもしましょうか。さて、そこでこの春オススメのゲームは…!

と、今回はそういう話題ではありません。順調に売り上げを伸ばしているプレイステーション2がSARSの影響で生産できなくなるかも知れないのです。

来年末発売予定の携帯型ゲーム機PSP、今年内に発売予定のPSXなど、プレイステーションの家族も続々増える予定なのに大丈夫なんでしょうか!?

そのあたりの気になるところをソニー・コンピュータエンタテインメントの広報さんに聞いてみました。それではまず、SARSとプレイステーション2の関係をお話しましょう!


プレイステーション2の生産拠点
ソニー・コンピュータエンタテインメントは、プレイステーション2の生産拠点を2003年中に全量中国に移管すると発表しました。実際には現在、中国と国内で半分ずつ生産していると言われています。

なぜ、中国で生産するのか? 言うまでもなくコストダウンが目的です。部品調達を含めて、中国で生産することによって大幅なコストダウンが見込めます。
現在、中国生産の人件費は平均1,400元(21,000円程度)と言われています。工場ワーカーは800元~1,000元程度、管理職は2,000元程度。ただ、基板などの機能部品は日本人の指導者が必要だと思われるので、その割合によってこの価格は変動します。その他、日本企業が中国で生産している部材は7、80%の価格で入手が可能です。

Xboxやゲームキューブも既に中国生産が本格化しており、逆に日本の製造業の空洞化が懸念されている現状もあります。


なぜ中国
中国生産がここまで重要視されてきたのはここ数年のことです。以前から人件費の安さなどは取りざたされていました。何せ人件費が日本に比べて10分の1程度で済んでしまうんですから、格段に安く製造できるわけです。

しかし、それでも以前は技術的な面から、中国で生産する製品はある程度限られていました。人件費がかかるもの、複雑な部品を使わないもの、精度を必要としないものなどです。特に多品種少量生産の製品は中国生産に適していたと言えるでしょう。

その状況がここ数年で一変しました。いまやある程度複雑な製品でも中国での生産が可能になってきたのです。いまやコピー機、プリンターなど様々な家電が中国で生産されています。

ハイアール社の吹き抜け。巨大でした。

危うし年末商戦
そこにきて最近のSARSの猛威です。製造業に多大なダメージがあることはある程度予想できます。あらゆる企業で帰国命令が出て、中国で生産指導に当たっていた邦人が帰国しているからです。

中国工場単独で生産が維持できるものは良いでしょうが、指導員不在では生産できない機能部品などは生産がストップしてしまう恐れがあります。特に問題となるのが部材調達で、鉄鋼などの部材は生産ラインに乗せる3ヶ月ほど前には手配する必要があり、このままでは年末商戦の生産に部材調達が間に合わない可能性があるのです。

さて、そこでソニー・コンピュータエンタテインメントの広報さんに伺ってみることにしました。

「当社につきましては現在のところ特に影響はございません」

キッパリ。
ということで、今のところは心配ない様子です。その代わり、といっては何ですが、しばらく値下げの期待は薄いかもしれません。そういったことを予測しながらゲーム機などの買い時、買い替え時を判断するのも面白いものです。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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