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ファーストインプレッション 『FF10-2』はどうなの?(4ページ目)

これはギャルゲーなのか? 3月13日に発売された『ファイナルファンタジー10-2』のファーストインプレッション! 購入したあなたも悩んでいるあなたもご覧あれ!

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド


シナリオはどうなんだと
肝心のシナリオは、前作より2年後の物語として描かれる。RPGの続編が作られることは多いが、一度完結した物語のその後を舞台にしたものはなかなかない。しかも前作の終わりはやや余韻を残す作りで、エンディングの解釈については様々な議論を呼んだ。

今作は、プレイヤーたちの議論に対してスクウェアの提示する一つの正解である。そこには前作のファンとして残念な話などもあるだろう。逆にうれしい話もあるかも知れない。筆者はまだ今作のエンディングには到達していない。あの話にどんな決着をつけてくれるのか今から楽しみである。

ちなみに今作はマルチエンディングらしい。


総評とかアレとか
全体を通してテンポ良く進み、あまりストレスは感じなかった。ロード時間はほとんど苦にならない。移動中から戦闘が始まり、また移動するまであまりロードを気にすることがなかったのはすばらしい。

筆者は最初、あまりのギャルゲーっぽさに少し引いてしまった。確かにギャルゲーっぽい。気恥ずかしい。慣れればなんということはないのだが。いや。やっぱり気恥ずかしい。

やりこみ要素が豊富で、ミニゲームなどはこれでもかというくらい用意されている。本編そっちのけで遊ぶミニゲームがずらり、かどうかはともかく擬似ガンシューティングやらスロットやら、バリエーションはかなり豊かだ。

プレイステーション2での初めてのATBというのもポイントの一つだろう。半リアルタイムで繰り広げられる戦闘は抜群の臨場感である。敵味方入り乱れての大乱戦は是非体験していただきたい。


というわけで、気になる点も多いが個人的には非常に楽しめる良作RPGというところである。ただし気になる点はギャルゲーっぽいというだけでなはない。むしろ、いろいろな意味で遊ぶ人を選ぶだろうと思うのである。

ミッションの数や種類は豊富で、クリア条件も多岐にわたる。バリエーション豊かと言えばそうだがやや散漫な感も拭えない。特に前作の「一本道なRPG」という部分が気に入っていたユーザーは気になるかもしれない。

後はまぁ「相変わらずだなぁ」という作品である。相変わらずポリゴンキャラの演技はたまに違和感を感じるし、道端に不自然に宝箱が落ちているし、敵のガシガシ出現するエリアで人々は普通に歩いている。

一番びっくりしたイベントは中盤のザナルカンドで起きた。前作でストーリーの節目であった場所、ザナルカンドは今作では観光名所になっていて、敵がガシガシ出るにもかかわらず人々は観光を楽しんでいる。それだけならまだしも、観光地と化したザナルカンドから人を遠ざけるためにサルを繁殖させれば良いのでは? というイベントが起きる。

本気ですか。

プレイヤーが苦労して敵を倒しながら進む道を平気な顔して歩く人々である。なぜサルごときで二の足を踏むというのだろう!

と、まぁそこら辺は前作を引き継いでいるとでも言えるだろうか。こういった細かい点が許せればかなり楽しめる作品なのではないかと思う。続編というより、やたらに豪華な番外編と考えればこんなにできの良い番外編もない。そうすると定価7800円というのはやや高いかな…? というのが正直なところだ。
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