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『ロード・オブ・ザ・リング』がRPGの元祖!? 『指輪物語』から『FF11』へ!(3ページ目)

アカデミー賞最多4部門を受賞した『ロード・オブ・ザ・リング』がなぜロールプレイングゲームの元祖と呼ばれるのか? を大検証!

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

閉じた世界から広い世界へ
前のページでは『指輪物語』で登場する種族について紹介しました。ドワーフ、エルフ、ホビットなどの種族は多くのRPGで目にすることができます。

しかし、『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』と言った代表的な和製RPGではそういった種族をほとんど見ることができません。世界中を冒険するのに、種族は人間だけ、しかもものによっては肌の色の違いすらありません。

考え方によっては、これは日本の国民性をあらわしていると言ってもいいのではないでしょうか。多民族が同じ国で生活するアメリカ、ヨーロッパ諸国などと違い、日本ではあまり人種、民族の違いを意識しなくても生活できてしまいます。異なる言語、異なる風習に出会う機会も比較的少ないといえるでしょう。

RPGの醍醐味の一つに、広い世界を冒険する心地よさがあると僕は考えます。学校や仕事、生活に追われている時に手軽に「広い世界」を体感できる魅力も、RPGにはあるんです。しかし残念ながらこれまでの和製RPGにはそういった魅力を感じさせてくれるものはありませんでした。

『指輪物語』のように、いろいろな種族が手を取り合って一つの目的のために冒険をするというRPGは日本には現れないのでしょうか?

これからのRPG
その答えはスクウェアから発売される『ファイナルファンタジー11(以下FF11)』にあるのではないでしょうか。

『FF11』はオンライン上でプレイするRPGです。プレイヤーは自分の種族を決め、職業を決めて冒険します。画面の中には様々な人々の分身が冒険しています。

プレイヤーは一人でもある程度冒険を進めることができますが、他のプレイヤーとパーティーを結ばないと先に進むことは難しくなってきます。

様々な種族と力を合わせて冒険をする…それはまさに、『指輪物語』を源流とするファンタジーRPGの究極の姿だと思うのです。

『FF11』のような大人数でプレイするRPGはMMORPG(Massively Multiplayer Online Role Playing Game)と呼ばれ、パソコンゲームでは既に一般的です。『エヴァークエスト』『ウルティマオンライン』をはじめとして、最近では様々な種類のMMORPGが登場しています。

それは、『指輪物語』のような世界を自分たちの手で冒険するため、TRPGやコンピューターRPGを経て、やっとゲームがたどり着いたジャンルなのではないでしょうか。
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