『ICO』
発売元:SCEI
定価:5800円
ジャンル:アドベンチャー
2001年の年末、個人的に大いにハマったのがこのゲームです。ジャンルはアドベンチャーとしましたが、内容的には硬派なパズル&トラップ回避ゲームといった感じ。
『ICO』ってどんなゲーム?
舞台は中世ヨーロッパ的な城。この城に、騎士たちによって一人の角が生えた少年が連れてこられます。彼がこのゲームの主人公、イコ。イコはカプセルのようなものの中に閉じ込められます。
彼の生まれた村では、角の生えた子供はこの城に生け贄として捧げられる定めだったのです。
しかし、偶然そのカプセルは倒壊し、主人公はカプセルの外に投げ出されます。自由を手に入れたイコは戸惑いつつ、広い城の中を歩き始めるのでした。そこで美しい少女、ヨルダと出会います。
このゲーム最大の魅力はその世界観。緻密に描かれた城の中、遠くかすむ山々、眩しいほどの日差し。それぞれが自然にゲームの中に溶け込んでいます。都会では見られなくなった自然に溢れた開放的な空間に心が癒さること間違いなし!
そして、その空間の中でイコとヨルダが見せる何気ないしぐさがとても自然なのです。周りを見渡してみたり、肘の擦り傷を気にしてみたり…。基本的に二人とも言葉が通じないのですが(イコの言葉だけ字幕が出ますが、ヨルダの言葉はわかりません)、協力して城を探索するうちに、心が通っているようにも見えるのが不思議です。
ゲームシステム
ゲームとしては『トゥームレイダー』シリーズや古くは『プリンス オブ ペルシャ』のようなタイプで、プレイヤーはイコを操作して城からの脱出を試みます。ゲームシステムの上でそれらの旧作と大きく違うのが“ヨルダ”の存在。
ヨルダは城に囚われていた少女で、城の中には彼女しか開けられない扉が多数存在します。その代わり運動能力が低いので、彼女一人では行けない場所が沢山あります。しかも彼女は黒い霧のような存在に狙われているのです。
そこでイコがヨルダの手を引いて、ヨルダのために黒い霧を払い、段差で彼女を引き上げたり、先回りして道を確保したりしながら進むのです。
これがなんともタマランのですよ!
ヨルダは非常にか弱い女性なので黒い霧に捕らえられると抵抗もできずにさらわれてしまいます。そこに駆けつけてですね、棒きれで霧を追い払うんですよ。男性プレイヤーはこの時点で「俺が守ってやる!」とか思う事請け合いです!
他にも、「ヨルダを連れて歩く」というのは数多くのポイントがありまして…。