散歩/グルメ・行列・銭湯の散歩ルート

「夫婦善哉」を読みながら大阪食い倒れ散歩(4ページ目)

小説家織田作之助の作品には大阪の町や店の名前が多く登場する。とくに『夫婦善哉』はガイドマップさながら実在の店が出てくる。今回はそんな小説の舞台を歩いてみた。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

法善寺境内にある「夫婦善哉」

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ものすごい人であった
法善寺というのは、この織田作之助の小説だけではなく、「月の法善寺横町」という歌にもなっている。やはり、大阪にきて、僕は法善寺とはどういうところかと見に行ったのだが、あまりにも小さなお寺で驚いた記憶がある。ここの境内に名前もそのまま「夫婦善哉」という店があって、織田作之助はこの店の名前をそのまま小説のタイトルにしているのだ。が、ここもお正月ということだろうか、人がいっぱい。行列はできていないが、入り口では、名前を聞かれる。お姉さんが書きつけている紙を見たら、やはり十数人が前にいる。20分程度待ちます、とのことだった。そこで、織田作之助の句碑を見に行くことにした。

正弁丹吾亭の前にある句碑

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織田作之助の句碑
入り口には「法善寺横丁」と書かれた看板が出ている、小さな路地である。ここにもうひとつ『夫婦善哉』に出てくる店がある。関東煮(かんとうだき)のおいしいお店として紹介されている正弁丹吾亭(しょうべんたんごてい)である。
関東煮というのは、東京でいうところのおでんである。実はこの店にも寄ろうかと思っていたが、まだ開いていなかった。
この店の前に織田作之助の句碑がある。

行き暮れて
ここが思案の
善哉かな

と書かれた句碑。善哉の読み方は「よしや」だそうだ。
この法善寺横丁は、小さいが、下は石畳でこういった碑がいくつかコンパクトに置かれている。
横丁そのものも掃除が行き届いており、歩いていて実に楽しいところだ。
大阪に生まれた作家、織田作之助は1913年~1947年という短い生涯の中で代表作はこの『夫婦善哉』をはじめとして、『木の都』『可能性の文学』『六白金星』 などがある。

夫婦善哉をいただく

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一人に二杯ずつ出てくる夫婦善哉、800円
さて「夫婦善哉」のお店の前まで戻ってみると、そろそろ順番がまわってきそうだ。
ほどなく名を呼ばれ、中へ。すぐに善哉が出てきた。ここの善哉は夫婦という意味で一人に二杯なのだそうだ。甘すぎずおいしい。二杯だけれど、さほど多くはない。
ここで隣のテーブルにいたご婦人2名がお店の人に、「おいしいたこ焼きのお店はありませんか」と尋ねていた。
僕もその答えに聞き耳を立てたが、どうやら松竹劇場前の「くくる」というお店のようだ。
よし、行ってみよう。
さあ、次ページでは
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