これが「洋食入舟」の海老フライ!
11時半を少し回ったところで、やっとお店に入った。まだ客はいない。中年の女性が注文を取りにきた。海老フライライスが1410円であることを確認して注文。
いつからやっているのかと聞けば、
「大正14年です」
とお店の女性が答えた。すると奥から、
「違うよ、大正13年だよ」
と言いながら出てきたのはかなりご高齢の女性。
「大正14年というのは、私の生まれた年じゃないの」
とその高齢のご婦人がおっしゃる。
「海老フライ・ライス丸信」1410円。実に旨い! |
「親の代からやってますので、もう長いですよ」と大正14年生まれの女性が言う。若い夫婦がここで店を開き、1年後に彼女が生まれたのか。
海老フライは有頭で
「頭も食べられますから」
とおっしゃる通り、その頭の部分がおいしい。
お皿のマークも実にレトロ
大きく切られたレモンを搾って食べる。タルタルソースもおいしい。いまは懐かしい味だが、昔は最先端の味だったのだろう。 |
海老フライを始め、今のメニューは昔から変わらないのだそうだ。
12時を回ったところで、客が立て込み始める。お昼休みの会社員たちで店内はあっという間に満員になった。
「小銭ですみません」
僕はそういいながら、1410円を支払った。
おいしかった。さて、腹ごなしにちょっと歩こう。
まずは鈴ヶ森刑場遺跡に向かうことにした。