散歩/グルメ・行列・銭湯の散歩ルート

懐かしい洋食を食べ大森駅周辺を歩く(2ページ目)

海老フライが食べたくなって電車に乗った。京浜東北線の大森駅で下車。大正時代から続く洋食屋さんに寄り、鈴ヶ森刑場跡、大森貝塚公園などその周辺を散策した。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

これが「洋食入舟」の海老フライ!

11時半を少し回ったところで、やっとお店に入った。まだ客はいない。
中年の女性が注文を取りにきた。海老フライライスが1410円であることを確認して注文。
いつからやっているのかと聞けば、
「大正14年です」
とお店の女性が答えた。すると奥から、
「違うよ、大正13年だよ」
と言いながら出てきたのはかなりご高齢の女性。
「大正14年というのは、私の生まれた年じゃないの」
とその高齢のご婦人がおっしゃる。
洋食入舟の海老フライ
「海老フライ・ライス丸信」1410円。実に旨い!

「親の代からやってますので、もう長いですよ」と大正14年生まれの女性が言う。若い夫婦がここで店を開き、1年後に彼女が生まれたのか。
海老フライは有頭で
「頭も食べられますから」
とおっしゃる通り、その頭の部分がおいしい。

お皿のマークも実にレトロ

大きく切られたレモンを搾って食べる。タルタルソースもおいしい。
洋食入舟の海老フライ
いまは懐かしい味だが、昔は最先端の味だったのだろう。

海老フライを始め、今のメニューは昔から変わらないのだそうだ。
12時を回ったところで、客が立て込み始める。お昼休みの会社員たちで店内はあっという間に満員になった。
「小銭ですみません」
僕はそういいながら、1410円を支払った。
おいしかった。さて、腹ごなしにちょっと歩こう。
まずは鈴ヶ森刑場遺跡に向かうことにした。
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