散歩/江戸風情を探す散歩ルート

神田~上野、粋に江戸建築散歩(4ページ目)

震災や戦災という2つの大きな災害を受けた東京にあって、江戸の姿がそのまま残っている建築物というのはわずかである。今回はそんな江戸の建築物を求めて、神田から上野を散歩してみた。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

中央通りを上野方向へ歩く

1
万世橋を渡る。そこはもう秋葉原だ。
先ほどは神田明神から昌平橋を渡って神田須田町へきたが、今度は万世橋を渡る。
このあたりは、御茶ノ水駅、秋葉原駅、神田駅などどこも歩けばすぐに着く。これに加えて最近では地下鉄の駅も多数あるので、歩くと駅だらけというかんじだ。
我々は中央通り行く。このあたりもすぐにJRの駅を通り過ぎる。秋葉原を超えてしばらく行くと御徒町駅。そうするともう上野は見えている

五重の塔が見えてきた

1
遠くからの目印になるのがこの五重塔。かつては上野東照宮の一部だった。
上野恩賜公園内をどんどん奥に進んでいくと、「冬ぼたん」と書かれた看板が目についた。上野東照宮で行われているようだ。案内に従って進んでいくと、五重塔が見えてきた。1639(寛永16)年に建立された五重塔は、当初は上野東照宮の一部だったが、後に寛永寺のものとなった。
このランドマークをたよりに歩くと、上野東照宮の入り口にたどりついた。
入り口に説明があった。国指定重要文化財なのだそうだ。さらに読めばこう書かれていた。

藤堂高虎は上野山内の屋敷の中に、徳川家康を追慕し、家康を祭神とする宮祠を造った。これが上野東照宮の創建と言われている。

なるほど、藤堂高虎といえば、この上野という名前をつけたのが彼だ。藤堂家の所領である伊賀上野に地形が似ていたためと言われている。
ただし、これには異論もあり、高虎以前から上野と呼ばれていたという説もある。

上野東照宮へお参りをする

1
社殿へ向かうところにあった大楠。樹齢600年だそうだ。歴史の重みを感じる。
ここ上野東照宮には、徳川家康(東照大権現)、徳川吉宗、徳川慶喜が祀られている。
「東照宮」というのは、家康が朝廷から賜った宮号である。それ以後は家康を祭る御宮を東照宮と呼ぶようになったそうだ。
お参りをして、社殿を拝観することにした。
そこで、見たのは、なんと樹齢600年という大楠である。上野の祖木ともいわれる御神木で、幹の太さは8メートルだそうだ。これには驚かされた。
カメラを向けても全体がうまく撮れず、縄が張ってある幹の部分だけを撮った。
  • 前のページへ
  • 1
  • 3
  • 4
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます