両国のちゃんこ鍋でどすこい散歩(2ページ目)

横綱（よこづな）ではなく横網（よこあみ）

両国ではお相撲さんとすれ違うことが多い。

というわけで、今回はちゃんこ鍋を食べてから歩くことにした。いいところを見つけてきたんですよ、とEくん。東口駅前にある店だが、まあ、ひとまわりしてみよう。

両国は場所がら、ちゃんこ鍋を出す店が多い。たいていは夜からやっているのだが、ランチサービスをやっているところも少なくない。それで、めぼしい店などを見つけて入るのだが、予約がないと入れないところばかりだ。

そういえば、気づいたことがある。東口からのびている通りのことをずっと「横綱通り」だと思っていたことだ。なんとよく見れば「綱（つな）」ではなく「網（あみ）」なのだ。このあたり一帯の住所が「横網」なのだ。いやぁ、知らなかった。

ひとまわりして、元の場所に戻る。「安美（あみ）」というお店に入る。やはり、綱（つな）ではなくて網（あみ）なんだね、Eくんに言ったが、彼は聞こえないふりをしている。

880円で食べられるちゃんこ定食

なんと880円でちゃんこ鍋定食が食べられる「安美」。ご飯や小鉢などがついてこの価格はうれしい

「安美」は駅前のビルの２階部分にあるのだが、エレベーターまでのエントランスが黒い板で囲まれていて、いい雰囲気だ。

ここのちゃんこ定食は、肉ちゃんこ、海鮮ちゃんこ、二色つみれちゃんこ、三色つみれちゃんこ。それに日替わりちゃんこから選べる。味は味噌とちゃんこの２種類ある。

きょうの日替わりは、スケソーダラと鮭のちゃんこ。
僕は日替わりの味噌味、Eくんは醤油の肉ちゃんこである。鍋というのは、できあがりをハイと出されるよりも、
こうして自分の目の前でグツグツ煮える様子を見るのも楽しみのひとつだ。

１人用の鍋がなんともうれしい！

食べて温まるだけではなく、鍋の火などでも体がポカポカになる鍋料理。

かつて、両国にランチを食べにきたことがあるけれど、とにかく盛りだくさんで、お腹がはち切れそうだった記憶がある。もっと小振りで気楽に食べられるものがあればと思ったのだが、それがあった。

今回、Eくんが調べておいてくれた「安美（あみ）」がそれだ。これは1人用の鍋が出てくる定食。普通のお昼にピッタリである。しかも、ちゃんと1人用の鍋にコンロがあって、グツグツと煮えるまで待つわけだ。この雰囲気が実にいい。

おもしろいのは、ご飯の器。よく見ればおひつのような形である。もちろん小振りなのだが、さながら気分は相撲取りになったかんじ。

気になる鍋の中身は次ページで！