東京ウォーターフロントにて、昭和の息吹を探す

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都内でも、ちょっと路地に入ればまだまだ昭和の香りを感じさせる建物が残っている
若いオールアバウトプロデューサーのEくんがこう言った。

「僕、昭和生まれですけど、生きているのは平成のほうが長いんですよ」

と言うのである。なるほど、言われてみればその通り。僕はまだまだ昭和のほうが長いけれど、今年は平成19年だから、38歳の人がちょうど昭和と平成を同じ期間生きていることになる。それより下の世代は平成のほうが長いのだ。「昭和は遠くなりにけり」である。

そこで、今回は昭和探しの散歩に出ようということになった。さっそくEくんはネットで調べてくれたらしく、電話でこう言った。

「勝どきに古い民家があって、ここはまだ人が住んでいるみたいなんですよ。築地あたりから歩きませんか?」

へえ、勝どきにはまだそんな地域があったのか。というわけで、僕たちは東京メトロ日比谷線築地駅で待ち合わせをした。晴海通り方向に歩き始める。
春の光線に輝きながら花びらが風に舞っている。いい天気だ。このあたりは高層ビルの谷間に低層の木造建築もまだ残っている。まさにスタートから昭和の風景である。晴海通りを渡ると先に神社が見えてきた。「波除(なみよけ)神社」である。

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お昼過ぎの築地。朝の喧騒もひと段落し、落ち着いた印象だ
ここ築地は、読んで字のごとく土を築いてできた土地である。江戸時代にできた埋立地なのだ。埋め立て工事は難航したらしい。堤防が何度も波に流されたのだ。ところが、あるとき稲荷神の像が波に漂っているのを発見。さっそく祭ったところ波や風がおさまったという。そして、なんとか工事が完成したそうだ。それがこの神社の縁起である。この神社ができたのは万冶年間(1658~61年)。この神社のすぐ脇に、築地市場が見える。すでに昼前で、業者の人たちが片付けなどをしている。

築地市場の歴史はそんなに古くはない。開設されたのは昭和10年である。最初、魚河岸は日本橋にあった。震災後は一時、芝浦に移転された時期もあったそうだが、とにかく昭和になって、築地が魚市場になったわけだ。

築地場外市場を歩き、江戸前寿司にがっつく!

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特盛り寿司 2000円。穴子がデカイ!
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海鮮丼 1500円。こちらもボリューム大
築地の楽しみは場外市場である。来るたびに人が増えているような気がする。観光客でごったがしているのだ。日本国内のみではなく、海外からもきている。

朝のピークは落ち着いたとはいえ、こうして人が多いと活気があるねぇ。魚だったり、乾物だったり、いろいろな物を売るお店、お寿司屋さんなど食べ物を出すところなど多数のお店が軒を連ね、狭い通路に人があふれている。僕とEくんもとりあえず、見て回る。いやぁ、欲しいものがけっこうあるが、散歩のスタートである。荷物になるのでガマン。食事ができるところも多数ある。どこにしようかと迷うほど、どこもおいしそうだ。

しばらくすると、近所のオフィスからサラリーマンもお昼を食べにやってくる。僕たちは「海宝館」というお寿司屋さんで、お昼を食べることにした。僕はオリジナル海鮮丼。1500円。Eくんは2000円の特盛り寿司。

いやぁ、おいしい。
築地市場を散策。江戸前の海の幸に舌鼓を打つ