皇居周辺はとまらずに歩き続けられる
いざ、1周散歩へ! |
ただ普通に歩いていても脂肪などの燃焼効率はよくならない。いちばん効率がいいのは、速歩である。普通よりも速く歩くわけだけれど、これも速すぎてはダメ。目安としては会話ができるくらいの速さである。かつて僕はフィットネスジムに通っていたが、これがなかなか続かなかった。着替えをして、運動をするというのが面倒だし、忙しさにかまけてついつい足が遠のく。1ヶ月、1度も行かないのにしっかり会費だけは取られてしまう。
12月上旬。皇居の周りでは、様々な木々の紅葉が見られる |
考えてみれば昔の人の移動手段は徒歩で、一日中歩くこともあったのだから、もともと人間は歩けるのだ。かつて僕は四谷に住んでいたのだけれど、そのころは皇居一周をウォーキングコースにしていた。四谷から半蔵門まで歩き皇居を一周したものだ。皇居周辺は自然も豊富で、どんな季節でも楽しい。
都会でのウォーキングの大敵は信号だ。できれば、連続運動のほうが望ましいわけだ。しかし、なかなか信号に当たらずに歩ける場所はない。が、都心の真ん中、皇居を一周するには信号にかかることはない。
竹橋駅、毎日新聞社前から反時計周りに
色づいた木々の下を走る人たち。結構なスピード出てます |
紅葉の季節である。プロデューサーのNくんは、きょうも一眼レフデジカメをかかえてやってきた。目標は1時間だけれど、写真撮影をしながら歩くからもう少しかかるかな。歩く方向は時計とは反対周りにすることにした。
「人間の生理にあっているんですよ。ほら、トラック競技でも時計と反対周りでしょ」とスポーツに詳しいNくんは言う。なるほどね。確かに、多くの人はこの方向で歩いたり走ったりしている。それにしても平日の昼間だけれど、皇居一周している人は結構いる。
皇居周辺の散歩は始まったばかりだ。
県花や銅像を見ながら1周約5キロを自分のペースで
当時、城壁は石灰で飾られていた。皇居の城壁づくりは、大名から経済力を奪う目的もあった |
皇居のお堀そのものは、巨大な城壁の一部なんだということを痛感さられる。昔、江戸城だったこの軍事要塞を攻めるならどうすればいいのだろうか。自分が末端の兵だったら、ここを泳いで渡らないといけないのかなどとあれこれ想像してしまう。
実際、ここに明治維新は薩長の軍が入ってきたんだとか、もういろいろな想像が頭を駆け巡る。古い建築物もいい。桜田門や東京駅など歩けば次々と眼前に出てくる。いつも思うのだが、皇居一周でいちばんいい風景はどこかということだが、それはどの季節でも同じである。
もうすぐ半蔵門。ここを抜ければTOKYO FM。写生のメッカでもある |
舗道側は銀杏の樹。こちらはいまの季節なら紅葉しているのだが、この風景はどの季節でもいい。Nくんも同じようでここでしきりとシャッターを切っている。
逆につまらないのは、国立近代美術館から千鳥ヶ淵公園の手前当たりまで。ここは道が狭くなっていて、少々歩きにくい。実際、皇居の内堀はこの道ではなく、武道館の外側の靖国通りなのだけれど、皇居一周といえばこちらの細い道なのだ。
千鳥ヶ淵公園部分も道ではなく、公園なので、人が多いと歩きにくいかもしれない。
心地よい疲労感
(上)皇居から東京駅へまっすぐ道がのびる。辰野金吾による美しい建築が紅葉に映える (下)和気清麻呂の像。(徳川家康だと思っていた…)奈良時代から平安時代の転換期に活躍した人物 |
この日は竹橋の毎日新聞社の前から歩き始めたので、終点もここ。写真を撮りながらということもあって1時間半かかった。前述したように皇居一周は信号機など、歩みを止めるものはない。
僕の場合は早ければ50分、ゆっくり目で1時間というところだろうか。約5kmだから、一周の時間を覚えておけば自分の歩く速度のだいたいの目安がわかるはずだ。早歩きの場合、僕の10分で1キロ歩けるということになる。
僕たちは、毎日新聞社の地下にあるレストラン街で食事をすることにした。ここは安くておいしいお店がいっぱい。Nくんオススメの「ニュートーキョー」で食事。
この日の散歩は終了となった。普通の街歩きとは違い、皇居一周は心地よい疲労がある。
【参考までに 今回の散歩ルート】
ぐるーっと1周。余分な説明もいらない |
<関連リンク>
皇居距離表示マップ
<関連記事>