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安全第一! カレントを把握してますか?

漂流事故はまだ海開きもしておらずライフガードのいない季節に起こりやすいものです。事故原因のトップ「カレント」についてしっかり予習して安全で楽しい波乗りライフを送りましょう!

執筆者:恒松 澄子


はるか沖から届いたウネリは波打ち際でブレイクしますが、波は寄せては返すもの。 ブレイクした後の波はまたアウトへ戻って行きます。 しかし、波打ち際には、次から次へとウネリが届いているので、波の帰り道は限られています。 この、波の帰り道、が、カレント(=離岸流)と呼ばれるものなのです。 また、カレント(current:英語)とは、流れの意で、気流や、時代の流れ、などといった言葉にも使われます。 離岸流は、単にカレントと呼ばれるコトがほとんどですが、正確には、リップカレントと呼ばれます。

 カレントは、普通、サンドバーやリーフの切れ目を通っていきます。 しかし、沖からうち寄せる波にぶつかって、そう簡単には沖へはもどれません。 沖からの波に押されて、インサイドでは、砂浜と平行にゆっくり横に流れていき、切れ目のところで沖にむかって一気に流れ出すのです。 このため、沖へ流れ出すパワーはかなりの強さになり、あっというまにアウトへ運ばれてしまい、漂流事故につながってしまうのです。

 万が一、カレントにハマってしまった場合、流されていると気がついてパニックになり、慌てて岸に戻ろうとしてはいけません! カレントのパワーは想像以上に強いので、激しく体力を消耗し、最悪の場合溺れてしまいます。 とにかく落ち着いて、あせっていきなり岸に向かわずに、横(=岸と平行)にパドリングして移動してみましょう。 サンドバーやリーフの切れ目を脱出すれば、安全にカレントから抜け出すコトができます。 そして今度こそ、うち寄せる波に乗って、一気に岸を目指して海から上がりましょう。

 このような事態を防ぐためにも、波を待つあまり沖ばかりを凝視していないで、常に横と後ろ(岸)を確認しましょう。 浜辺の目立つ建物に合わせる、横のほうの堤防の先端に合わせる、など、自分なりの目印を決めて波待ちをするのがベストです。

 また、海に入る前は、最低でも15分(できれば30分くらい)、準備運動をしながらで構わないので、波のサイズだけでなく、海の表面の色、先に入っているボーダーの動きをじっくり観察することをおススメします。 とくに週末ボーダーの方は、先を急ぐように海に飛びこんでしまいがちですが、いざ、海に入ってしまうと、カレントはほとんど判断できません。
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