卓球/卓球関連情報

2006全日本卓球選手権を占う(2ページ目)

平成17年度全日本卓球選手権大会が1月10日に開幕する。一般男女シングルスのチャンピオンは世界選手権ブレーメン大会の代表となるが、いったい誰が頂点に立つのか。卓球ガイドがその行方を占ってみた。

執筆者:壁谷 卓


女子──平野早矢香の3連覇なるか

女子シングルスは、3連覇のかかる平野早矢香(ミキハウス)を中心にレースが展開するのではないか。というのも、前回大会での彼女は11月の社会人あたりまでは「世界向け」のパワーアップを図り、国内試合で勝つための調整はしなかった。その後、全日本に向けて仕上げにかかり、見事に2連覇を飾った。非常にクレーバーな戦略といえよう。だから、秋ごろまでの成績がどうだろうが、きっと全日本までには仕上げてくるだろう──と思っていた。

ところが、である。昨年暮れに開かれた代表選手選考会ではあまり振るわなかった。見に行けなかったので試合内容まではわからないが、5ゲームズマッチとはいえ、この時期にこの成績だとさすがにちょっと気になる。そう思って、選考会を見に行った「信頼筋」から情報をキャッチしたところ、やはり「いまいち」のようだった。それにしても、全日本のわずか2週間前に選考会をやるメリットが私にはほとんど理解できないのだが、それはまた別の話になるのでやめておこう。

平野のことだから全日本までには間に合わせてくるとは思うが、「万全」とまではいかないのではないだろうか。そう考えると、平野は対抗、そして本命はやはり福原愛(グランプリ)となるだろう。

本命は福原愛

昨年の世界選手権上海大会では準優勝の郭炎に2-4で敗れベスト32で終わったものの、その後、「次なるステップアップ」を目指して選んだのが中国超級リーグへの参戦だった。超級に参戦したことも大きいのだろうが、王楠とチームメイトになり、その薫陶を受け始めたのが何より大きいと思える。「世界の女王」からじかにアドバイスを受けられるのだから、これは効果抜群であろう。

その成果か、12月のワールドカップでは、当時世界ランク3位のリ・ジャウェイに勝ち、10位の林菱に勝ち、13位の柳絮飛に勝ち、3位決定戦では帖雅娜に勝った。上海で負けた郭炎には再び負けたが、セットカウントで3-2と王手をかけている。世界ランキングも自己最高の16位(2006年1月発表)まで上げた。同じ仙台出身の佐藤利香さんと並ぶ「同学年優勝(高校2年生)」の可能性は高い。

そのほかの有力候補

このほか優勝争いに絡んできそうなのは、代表選考会を制した金沢咲希を筆頭に、代表選考会で惜しくも同率2位だった樋浦玲子(ミキハウス)、全日本社会人を制した小西杏(アスモ)、昨年ドイツ・ブンデスリーガに渡った実力者の梅村礼(文化シャッター)あたりか。ダークホースとして、バック面のラバーをやっぱり表ソフトに戻した藤沼亜衣(ミキハウス)をあげておきたい。
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